地域住民が仮装して街を巡るイベント「まちのハロウィーン」が10月26日、「たまアリタウンけやきひろば」から原産業にかけてのエリア(さいたま市中央区本町西)で行われた。6回目を迎える今回は約400人が参加した。主催は「しばふハウス」。
参加者は受付で配布されたスタンプカードを手に、約2キロのコース沿いに設けられた50カ所の協力店や企業を回遊。「トリック・オア・トリート」の合言葉でボランティアスタッフからスタンプと菓子を受け取りながら、秋のまち歩きを楽しんだ。
中央区在住の女性は、5年連続で子どもと参加。「普段からしばふハウスのイベントに参加していて、毎年この日を楽しみにしている。今年は友人5人と参加することになり、1カ月前からおそろいの衣装や髪飾りを手作りして準備してきた」と話す。
イベント後には仮装大賞を決めるSNS投票も実施。弁慶ベーカリー店頭で弁慶の仮装をして菓子を配った大学4年生の女性ボランティアが大賞に輝いた。女性は「高校生の時にボランティアに興味を持ち参加した。参加者の笑顔や世代を超えた交流に魅力を感じ、毎年続けている。弁慶の仮装は前日に仲間から提案されて急きょ作ったが、多くの方に声をかけてもらえてうれしかった」と話す。
「しばふハウス」は2016(平成28)年、代表の三尾新さんが設立。「子どもが生き生きと成長していくこと」を理念に掲げ、フリースペースの提供や、年間を通して祭り・バザー・運動会・キャンプなどのイベントを開催している。
今回のイベントでは、「ごみを落とさないようお菓子は帰宅後に食べる」「交通ルールを守り歩道をふさがない」「通行人や店の人など相手への配慮を忘れない」という3つのルールを掲げ、全員が譲り合いながら気持ちよく参加できるよう呼びかけている。三尾さんは「年々規模が拡大する中、イベントに参加していない住民の方にも優しい催しとなるよう心がけている」と話す。
今年初めて運営に携わった高校2年の女子生徒2人は「子どもたちが一生懸命『トリック・オア・トリート』と言ってくれるのがうれしく、大人の仮装も見ていて楽しい。他のボランティアスタッフも生き生きと活動していて良い刺激をもらった」と話していた。