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レッドリストの渡り鳥「コアジサシ」、さいたま西の砂礫地で営巣

卵を温めるコアジサシ

卵を温めるコアジサシ

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 さいたま西の工事現場にできた砂礫(されき)地に、カモメの仲間であるコアジサシが巣を作り、野鳥愛好家らが温かく見守っている。

巣の近くを歩くコアジサシ

 コアジサシはカモメ科の渡り鳥。夏鳥として日本を訪れ、そのシャープでスレンダーなシルエットが人気だ。水辺の空中でホバリングののちに水中めがけてダイビングし、主に小型魚類を食べる。河川敷などの砂や小石などが広がる砂礫地環境に営巣し繁殖する。しかし、ダムや堤防の整備によってこうした環境が激減していることから個体数も減少し、環境省の絶滅の恐れのある野生動植物のリスト「レッドリスト」でも「絶滅危惧II類(絶滅の危険が増大している種)」に指定されているほか、埼玉県のレッドリストでも絶滅危惧I類に指定されている。

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 野鳥の生態に詳しい認定NPO法人「生態工房」事務局長の佐藤方博(まさひろ)さんは「かつてコアジサシなどが繁殖していた砂礫地は、今では多くが草地化している。以前はこうした草は大水の際に押し流されることで砂礫地が維持されてきた。しかし、ダムによる水量の抑制などでこうした環境が激減していることが個体数の減少につながっている」と話す。

 今回繁殖が確認された場所は、造成工事によって生じた砂礫地。周辺では少なくとも2組のコアジサシの営巣が確認されているほか、同じく砂礫地に営巣するコチドリの姿も確認されている。

 市内では、プラザノースの建設時に整地直後などに繁殖が確認されるなど、大型の造成工事現場などで見かけられている。「都市近郊では、こうしたつかの間に現れる砂礫地を利用して繁殖するケースが多い。この場所も来年には草地化してしまうことが予想されるので、温かい目で見守ってほしい」と佐藤さんは話す。

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