さいたま市中央区の会席料理店「二木屋」（中央区大戸4）の庭で、クリスマスのイルミネーションが点灯し、食事に来た客を楽しませている。

会席料理店「二木屋」のクリスマスの室礼

　二木屋は元からあった歴史ある日本家屋を利用し、1998年より営業している会席料理店。こだわりの肉会席が有名で、ハレの日のお祝いなどでの利用が多い。建物は、日本国登録有形文化財に指定されている。

　季節ごとに日本の伝統的な行事にそった室内外の飾り付けで客をもてなしている。同店マネージャーの森田まり子さんは「クリスマスは日本の伝統行事ではないが、今の日本でははずせない行事でお客さまに楽しんで頂きたいと10年以上前から庭のイルミネーションを始めた」と話す。

　飾り付けは、同店マネージャーの木村重和さんがほぼ一人で行っている。「はしごも掛けられない場所も多く、木に登って飾り付ける。見え方を考えながらやっているので毎年レベルアップしていると思う」とほほ笑む。純和風の庭園にトナカイが走るように設置され、キャンドルで埋め尽くされる様子は豪華で厳かな雰囲気だ。

　会社の忘年会で来たという谷合英美さんは「住宅街の料亭でこんなにきれいなイルミネーションは珍しい」と笑顔で話し、平井登喜雄さんは「イルミネーションや室内の雰囲気も良く、店の人も親切なので忘年会にとても良い」と話す。

　室内にも世界各地から集めたクリスマスの飾りを設置している。森田さんは「宗教画が有名なフランスの画家ジョルジュ・ルオーの『ミゼレーレ』をお座敷床の間のメインに飾り付けた。全部で4点の作品を飾っている。ただ飾るだけではなく、絵を一番素敵に見せるように、オーナーの小林玖仁男が小物などをセンス良く合わせているのが当店のオリジナル」と話す。ロイヤルコペンハーゲンのイヤープレートは「1965年以降のものがほぼすべてそろっている。自分の生まれた年のものを探すのも楽しいと思う」とも。

　イルミネーション点灯時間は17時30分～22時。12月30日まで。