岩槻駅東口にある商業施設「WATSU(ワッツ)」(さいたま市岩槻区本町3)で12月18日、電車おもちゃの巨大立体レイアウトの展示イベントが始まった。WATSU、横浜の鉄道カフェ「Train Toys」と「ぺたぞうでんしゃ王国」の共催。
区役所も入る同施設東館の2階エスカレーター横、30坪ほどの場所を使い、12月16日から17日にかけて組み立て作業を行った。180×45センチの会議用テーブル14台(約7畳分)に巨大立体レイアウトを、残りのスペースには床に自由に運転できるような平面レイアウトを設置。レイアウトは事前の図面作成などはなく、会場の事前確認のみで、全て当日、ぺたぞうさんの頭の中にあるプランを元に4~5人で設営した。
ぺたぞうさんが電車おもちゃのレイアウト設営に興味を持ち始めたのは23歳のころ。仲間とのクリスマスパーティーでのプレゼント交換用に「鎌倉の大仏」がセットになった電車おもちゃのレイアウトセットを購入。ランダムで交換したところ自分がもらうことになったという。「これはやってみろ、ってことかな」と始めたところ、レールの自由度が高くパズルのような面白さを見いだし、以来レイアウトを作り続けている。
現在は同じような電車おもちゃ好きの仲間たちと「ぺたぞうでんしゃ王国」として、全国各地のイベントなどでレイアウトを設置する活動をしている。埼玉県でも何回か実施したことがあり「今回のものは規模も大きい」と話す。
ぺたぞうさんによると今回使用した橋脚の数は「数えてはいないが、恐らく2500個くらい」という。立体レイアウトを作る際は「橋脚」を一番多く使うという。ぺたぞうさんは橋脚を全部で1万5000個くらい所持しているという。「大体全国4~5カ所で同時にレイアウトを設置しているので置き場所も何とかなるが、もしこれが一度に戻ってきてしまったら大変」と笑う。「今回はお子さんが遊ぶことを前提とした平面レイアウトと、シンボル的な立体レイアウトを融合した巨大レイアウト。平面レイアウトはポイント切り替えで遊ぶことができ、100組み合わせ以上のルートが存在する」とも。
村井さんが現在横浜で運営する鉄道カフェ「Train Toys」は今月末で閉める予定となっており、移転先を検討中のところ同施設から声が掛かった。村井さんは「鉄道カフェを始める時に、鉄道の街さいたまでやることも検討した。物件が先に横浜に見つかり、あちらで始めたが、今回さいたまで開催でき縁を感じている。横浜でも地域の人に喜んでもらっているので、さいたまの人たちにもぜひ活動を知ってもらい、楽しんでいただけたら」と話す。「新しい車両や珍しい車両もたくさんある。北海道新幹線や西武鉄道のS-TRAINなども」とも。
親子で見に来ていた岩槻区の小林果蓮ちゃんは「すごい、(好きな)トーマスの電車や新幹線もたくさんある」と笑顔で、友達の和田結衣ちゃんは「かっこいい、速い」と目を輝かせていた。
公開時間は10時~21時。見学無料。プラレールの商品や鉄道グッズの物販も行うほか、自分の電車を持参してレイアウトで走行させることも検討しているという。開催期間は3カ月以上を予定。