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さいたまの会席料理店「二木屋」でひな人形 特大古今びななど1000体

所狭しと並べられた人形。写真撮影も可。

所狭しと並べられた人形。写真撮影も可。

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 さいたま市中央区の会席料理店「二木屋」(中央区大戸4、TEL 048-825-4777)で現在、ひな人形の一般公開が行われている。

寄贈された文人・後藤宙外さんゆかりのおひなさま(関連画像)

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 元からあった古い日本家屋を活用し、1998年から営業している同店。母屋は1935(昭和10)年に建てられ、増築を経て今の形となり、日本国登録有形文化財に指定されている。

 オーナーの小林玖仁男さんが装飾品や人形、特に郷土玩具が好きで、全国各地から集めたコレクションを相当数所持しているという。季節の伝統行事に合わせ、客室を飾り、食事客を楽しませている。

 コレクションの中でもひな人形の数は一番多く、古い由緒あるものから、お土産で買える気軽なものまで2000体以上所有している。「せっかくなので地域の人たちにも楽しんでもらいたい」と、毎年この時期にひな人形のコレクションを一般公開している。昨年は約2000人の来場者があったという。

 今年も約1000体の人形を展示する。大広間2部屋、離れの2部屋を使っていっぱいに並べられたひな人形は圧巻。同店マネジャーの森田まり子さんは「毎年定休日に一気に出す。15人くらいのスタッフでやっても一日がかりの大仕事。毎年いらしてくださるお客さまもいるので、出す人形を少し変えたり、レイアウトを工夫したり、楽しんでいただけるように心掛けている」と話す。

 今年初披露は、明治後期から昭和初期に活躍した秋田県出身の文人、後藤宙外さんゆかりのひな人形。親族がさいたま市在住で、二木屋のひな人形コレクションを聞き、寄贈したという。森田さんは「寄贈のご提案を頂き、写真を拝見したところ一目で貴重な物だと分かり、ありがたく頂いた」と話す。「2組いただいたうちのひとつは初めからセットのものではなく、江戸末期の享保(きょうほ)びな、古今びな、京都の五人ばやしが組み合わさっている。最近まで飾っていらしたとのことで、きちんと保管されてあり、状態もいい」とも。

 日本最大級の特大古今びなも、今年も飾られている。高さ74センチあり、並べてある通常のひな人形との差に驚く人が多い。森田さんのひな人形の解説も1日2回行われる。約50分の解説で、ひな人形の歴史やコレクションの説明を聞くことができる。

 また、今回新しく小林さんが所蔵コレクションの一部を絵にしたものを本にまとめて販売する。森田さんは「現在病気療養中のオーナーが力を振り絞って描いた渾身(こんしん)の力作。とはいえ、温かくかわいらしい絵にほっとしていただける作品集となっているので、一人でも多くの人に見ていただけたら」と呼び掛ける。

 公開時間は14時~19時。ひな人形の説明は16時30分~、18時~(土曜・日曜は18時30分~)。入場無料。3月4日まで。

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