大宮駅のコンコースの中央にそびえ立つ「まめの木」が駅改修工事に伴い一時撤去されることになり、9日から囲い設置などの工事が始まった。
まめの木は、大宮駅の南北中央改札口に挟まれる場所に設置されている、大宮駅の待ち合わせ場所のシンボル。2本の銀色の線が上方に向かって幾重にも交錯した形のオブジェで、「交通機関や人間の相互関係を表している」という。同駅開業100年と埼京線開業を記念して製作されたもので、新幹線開業から3年後の1985(昭和60)年9月に設置された。正式名称は「行きかう・線」で、造形家の伊藤隆道さんが制作した。
大宮駅では、1982(昭和57)年のコンコース開通以来初めてとなる大規模なリニューアル工事を昨年9月から進めている。工事では床面の全面改修や、案内サインや改札口をより分かりやすくする改修などを進めているが、まめの木の一時撤去はその一環。南北の中央改札口に挟まれたエリアのリニューアルでは、現在西口側にあるインフォメーションセンターを中央に移設し、まめの木は現在よりの西口側に移設する。待ち合わせ場所として分かりやすいように、まめの木周辺の床面を周囲とは違う色に変更する。
同オブジェの周辺で待ち合わせをしている人の中には、一時撤去の掲示を興味深そうにのぞき込む人の姿も見られる。
オブジェの周りに囲いを設置した後に解体を行い、来年3月ごろに再び新しい場所に設置される予定だ。