さいたま市中央区の住宅街で、1本の木に3色の花が咲くハナモモ「源平しだれ桃」が開花し、道行く人を楽しませている。
「今年は3月23日ごろに咲き始めた。今は8分咲きくらいで、もうしばらく楽しめそう」と持ち主の高橋京子さんは話す。赤、白、ピンク、さらに赤白が交じった花が1本の木に咲く様子は珍しく、「分けてほしいと言っていただくことが多く、何本か『お嫁に』行った」とも。
「実から種が取れるが、種からでは1色の花しか咲かないようだ。木についたままの状態の枝の一部の皮をむき、コケなどを巻いて根が出てきたら切って移植するという『取り木』というやり方だと3色の花が咲くようだが、根が出て移植できる状態になるまで3年かかることもある」という。それでも、近所に「お嫁に」行った何本かは元気に花をつけている。
高橋さん宅の木は「川口の植木店で見つけて買った。群馬の富岡にある夫の実家の近所で咲いていたので、夫が懐かしがりやっと探した。もう25年になる」。「夫が亡くなって10年たつが、私も元気にやっているし、桃の木も毎年きれいな花を咲かせるので楽しみにしている」とも。