3月2日に開幕したJリーグで、大宮アルディージャのホームスタジアム・NACK5スタジアム大宮に「キッズルーム」がお目見えし、寒風吹く天候の中、早速数組の親子が利用した。
大宮アルディージャは、Jリーグ40クラブの中でも、特に親子での来場率が高い。これまでも、子ども向けにマスコットのアルディとミーヤのダンスショーや、水遊びができる「大宮ビーチ」など、数多くの子ども向けのイベントが行われてきた。「これらのイベントは、試合が始まる前やスタジアム外でのイベントとして行われてきた。一方で、試合中やハーフタイムに未就学児が観客席裏を走り回っているケースがよく見られた。また、幼児連れの方から、子どもを落ち着かせられる場所や厳しい天候の際に幼児が避難できる場所が欲しいとの要望があった」と、フロントスタッフの高橋裕哉さん。「クラブも設立から15年目、初期に独身だったサポーターも、子どもを持つ家庭が増えており、今回のキッズルーム設置に至った」とも。
キッズルームは、広さ約25平方メートル。ファンクラブ会員が事前の予約で利用できる。部屋には絵本やブロック、塗り絵、大宮のバスのおもちゃや、スポンサーであるドコモのタブレットなどが置かれており、自由に遊ぶことができる。また、初日はアルバイトの学生が子どもたちの相手をした。託児機能はなく、保護者同伴が条件。
利用した親子の保護者からは「こうして寒い中でも安心して暖かく過ごせる空間があるのはありがたい。ただ、心地よすぎて子どもが観客席に出たがらないのに困った」といった声が聞かれた。
高橋さんは「利用者の声を聞きながら、さまざまな団体や機関と連携して、あるべき姿を模索しながら育てていきたい。キッズルームにとどまらず、スタジアム外でもさまざまな取り組みを展開していきたい」と話す。