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さいたま市が小中学生向けオンライン学習動画 模索する学習現場

オンライン動画学習に取り組む親子

オンライン動画学習に取り組む親子

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さいたま市は4月8日、家庭学習用のオンライン学習動画の配信を市のホームページやユーチューブで始めた。

図工動画の授業で書いた「乗ってみたい気球」

 新型コロナウイルスの影響で3月上旬から学校の授業が止まっているさいたま市。自宅で学習をする子どもたちをサポートしようと、小学生向けに、国語・算数・図工・グローバルスタディの動画、中学生向けには、5教科と保健体育を教科書に沿った授業の動画を配信している。

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 さいたま市見沼区の小学2年生の澁民花歩さんは、友達と一緒に通うダンス教室も休みになり、2カ月近く家の中で過ごし「休校は、友達と会えないから嫌だ」と話す。

 学校からのメール連絡を受けてオンライン学習動画「みぢかなもののかたちから」を母親の由理さんと視聴した。先生からの「身近なものに目を向けて、面白い形を紙に写して絵を描いてみよう」という呼び掛けに、花歩さんは「ものの形をなぞったり、色を塗ったり、面白そう」と筆記用具やお菓子の容器などを集め、図画工作の動画に倣い絵を描いた。プリンのカップやペットボトルの形を利用し花にするなど工夫を凝らして図工を楽しんでいた。

 花歩さんは「一人で勉強するのは、寂しい。早く学校へ行って新しいお友達の顔や名前を覚えたい。休み時間に、鬼ごっこをしたい」と話す。

 由理さんは「2年生になったばかり、一人で学習することにそろそろ限界を感じる」と心配する。学習動画の算数と国語は文字が多くあまり興味を示さなかったが、図工は、実際に先生の説明を聞きながら、花歩さんが、熱心に取り組む姿に安心したという。「国語と算数以外の教科があって良かった。体育や音楽などもお願いしたい。動画の中で、実際に黒板を使って授業するなど、普段の授業スタイルに近いと興味を示してくれるかも」と今後の動画学習に期待する。

 緑区の中学2年の山口幹太さんは、学校から与えられた課題をこなしながらオンライ動画にも取り組んでいる。「動画なので止めながら、自分のペースで学習できて良い。分かりにくい部分の説明が足りないと感じた。もう少し、具体的に説明してほしい」と話す。来年は受験生だが、自宅学習を強いられている。「分からないことがあれば先生に聞くのではなく、自分で調べるため調べる力が身に付いた。でも、教科書を見たり、話しを聞いたりしただけでは分からない部分がある」と学習へ不安を漏らしていた。

 母親の亜希子さんは「学校や教育委員会の方で、試行錯誤して頑張っているのはよく分かる。ただ、望むのは、学校との双方向のやりとり。先生と話せるだけで、子どもは安心する。1日ごとに課題を出すなど、子どもや家庭に長期間任せきりにならず、一緒に進めてほしい」と話す。

 さいたま市教育委員会学校教育部の藤田昌一副参事は「ゴールデンウイーク以降も休校が続く場合に備え、学校の先生たちとも相談・協力し、動画コンテンツを増やすことも考えている。児童・生徒の皆さん、保護者の皆さんの休校中のご協力には本当に感謝している。学校側もできる限りの対応をしていきたい」と話す。

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