新型コロナウイルスの感染防止に配慮しつつ、自宅で市場の本格的な食材を楽しむことができる「ドライブスルー大宮マルシェ」が、開始から1カ月を迎えた。
同マルシェは、業務用食材卸の県内大手・関東食糧(桶川市)が企画。担当する岸田健吾部長は「新型コロナウイルス対策で外食が控えられる中、普段は一般には買えないようなプロの食材で、少しでも家庭での食事を楽しんでもらえれば」と、その狙いを説明する。
ネットで事前に注文し、市場内のドライブスルーで毎週火曜と土曜(7月からは土曜のみ)に受け取り、現金か電子決済PayPayで精算をする。商品は、「本マグロの中トロ、赤身セット」(5,000円)、特選和牛焼き肉セット(1万4,000円)、西洋野菜詰め合わせAセット(3,000円)、ワクワク干物セット(2,000円)など、プロ用の食材から厳選したというものが20点ほど並ぶ。
マルシェの会場である魚市場の一角には、予約した時間になると、ネットで予約した車が次々到着。マルシェを訪れた安藤光輝さんは「スーパーなどでは買い物客で密になることがあるが、ドライブスルー方式ならば安心して買える。普段は買えない、プロが目利きしたものがお得に買えると聞いて、早速注文した。普段は市場に来ることは無いが、また来たい」と話した。
岸田さんは「新型コロナウイルスによる外出自粛がきっかけとはなったが、もともと、市場に関心を持ってもらいたいという思いがあり企画した。今後は他の仲卸さんにも声を掛けて、みんなで市場の魅力を発信できれば」と期待を寄せる。