譲渡型保護猫ルームを併設した猫専門病院「ぽのいえ」(さいたま市西区大字土屋)が9月18日、開院した。
院長の田口ゆかりさんは中学生の時に授業で環境破壊を知り「将来は動物や地球のためにできることをやりたい」と決意。野生動物の保護にも興味を持っていたことから、獣医師を志した。犬猫の動物病院勤務を経て、猫専門病院で子育てしながら開業した女性院長との出会いがきっかけで「小さな子どもがいても獣医師として働ける」と背中を押され、地元西区で猫専門病院の開業に至った。
猫専門の病院にした理由について、「猫はほかの動物が苦手なことが多いから」という。「猫専門にすることで猫ちゃんたちにストレスが少なく安心して来てもらえる場所になれれば」と田口さんは話す。
「人も猫もハッピーに」がコンセプトの同院は、保護猫も幸せにしたいという思いで譲渡型の保護猫ルームを併設。譲渡の条件は緩めに設定し、定期的な健康診断や万が一入院などで猫の世話ができなくなった場合の引き取り保証を付けたコースも有料で用意する。「高齢で猫を飼うのを諦めていた人でも、スタッフによる送迎やシッティングサポートも受けながら、人と猫が幸せに共生できるようにしたい」と田口さん。保護猫は知り合いからの依頼がほとんどで、一般からの受け入れは行わない方針。
田口さんは「猫の病気予防やフードの選び方など、気になることがあれば気軽に相談に来てほしい」と話す。保護猫ルームで働くボランティアも募集している。
診療時間は9時~12時(木曜・日曜は12時30分まで)、15時~18時30分。月曜・祝日(臨時診療あり)・木曜午後・日曜午後は休院。待ち時間を少なくし猫へのストレス軽減のため、予約を勧めている。
保護猫ルームは1人30分500円で猫と触れ合える。個室で「お気に入り」の猫と遊べるオプションも用意する。月曜定休。猫の体調により臨時休業の場合があるので、事前に要問い合わせ。