10月25日の開催に向けて準備が進められている、世界のトップ選手が集結する自転車ロードレース「さいたまクリテリウム」の実行委員会が5月26日に開かれ、さいたまスーパーアリーナ(さいたま市中央区新都心)をコースに加えた3つのコース案などが報告された。
昨年開催の「さいたまクリテリウムbyツール・ド・フランス」の様子
大会のコースについて、昨年は新都心の南側を中心に周回する約2.7キロのコースだった。しかし、観客席やチームブースなどを設けていた第8-1A街区はさいたま赤十字病院と県立小児医療センターの工事開始で使用できなくなっている。大会運営の赤字解消のために有料観覧席を設置したいという思惑などもあり、新しいコース案を検討していた。
実行委員会では、昨年のコースをベースに、京浜東北線の線路をくぐって往復した後、新都心を反時計回りに南側から北側にぐるりと回り、さいたまスーパーアリーナを通る、全長約3.8キロ(A案)、約3.1キロ(B案)、約2.8キロ(C案)の3案を提示。アリーナ内はコミュニティアリーナの使用を想定し、東西にまっすぐ走り抜ける形を想定している。コースの設定については現在も調整中だ。担当者は「少しでも多くの観客に見てもらうにはコースは長い方がいいが、長すぎると次に選手が来るまでに間が開いてしまう。できるだけ多くの人に見てもらえるよう検討を進めたい」と話す。
大会の名称については、「大会名に『by』が入っていると、冠スポンサーが付いたときに名称を設定しにくい」との理由から、昨年の「さいたまクリテリウムbyツール・ド・フランス」から「ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム」に変更することが了承された。また、委員として新たに塩川修埼玉県副知事と経済関係団体代表者の7人が加わり、埼玉県と地元経済界の支援体制が強化された。
事務局支援業務は、今回は博報堂DYメディアパートナーズ(東京都港区)と契約したことが報告された。
次回の実行委員会は7月下旬を予定。世界の熱狂をさいたまに運んださいたまクリテリウム開催に向けて準備が着々と進みつつある。