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大宮のシンボル・氷川神社の参道で植栽と竹垣作り-近隣住民らが手作りで

氷川の杜まちづくり協議会が行っている植栽と竹垣づくり

氷川の杜まちづくり協議会が行っている植栽と竹垣づくり

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 大宮のシンボルとして武蔵一の宮・氷川神社から約2キロにわたって延びる氷川参道の並木を守り育てるため、現在、近隣住民を中心に低木の植栽と竹垣作りが進められている。

メンバーで行う竹垣づくりの作業

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 この作業を行っているのは「氷川の杜まちづくり協議会」のメンバー。1995年に発足した同協議会は氷川参道の周辺住民を中心に構成され、大宮のシンボルでもある同参道を守り育てるためにさまざまな活動を展開してきた。

 今回の植栽と竹垣作りの作業は参道のケヤキ並木を守ることが目的だ。同協議会では数年にわたり、樹木医の協力も得ながら並木の樹木調査を行ってきた。その結果、場所によって樹勢が弱まっており、その原因として根回りが踏み固められていることや、自動車の排ガスが考えられることが分かった。このため、同協議会はさいたま市と氷川神社の協力を得ながら、根回りを保護するために低木の植栽と竹垣作りを自分たちの手で行うことにした。

 作業は3年前、参道の中ほどにある大宮小学校付近の西側から始めた。低木を植栽し、縁にくいを打って竹を渡し、シュロ縄で縛る作業を繰り返した。その結果、本年度の作業で南の一の鳥居までの区間で作業を完了した。

 「近隣住民が中心となり、みんなで氷川参道の木々を守ろうと手を動かしている。業者に発注すると多額の予算が掛かるが、自分たちが手を動かすことで、経費をあまりかけずに具体的に樹木の保護を進めることができる」と同協議会会長の小峰政昭さん。「今までは土が露出していたところが緑に覆われ、参道を散歩する人々の評判も上々。植栽で根元への侵入を制限できたので、今後、並木の木々も元気になるのでは」と期待を寄せる。

 同協議会では2004年に将来像を考えるワークショップを開き、その成果に基づき、翌年「氷川参道将来像の提案」をまとめている。その中で、将来的に参道の一部を歩行者専用道とすることで、大宮駅から氷川神社、さいたま新都心をつなぎ回遊性を創出することを提案している。

 来年度からは、参道の東側の植栽と竹垣作りを始める。今後について、小峰さんは「作業はさらに数年かかるが、この他にも社会実験やさまざまな作業を通して、参道の木々が生き生きとして、多くの人が憩える空間作りを目指したい」と意気込む。

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