和雑貨・手作り雑貨店「つくりえ」(TEL 080-5090-8675)が4月27日、初のオリジナル商品となる和紙と桐箱の手紙セット「恋文 KOIBUMI -Loveletter-」の販売を始めた。
店主の塚田敬子さんと「恋文 KOIBUMI -Loveletter-」(関連画像)
店主の塚田敬子さんが、よりすぐりの和雑貨や手作り雑貨を販売する店として2015年4月に北区盆栽町にオープンした同店。
店内で、ハンドメード作家の委託販売スペースのほか、ものづくりのワークショップなどを行い、地元では盆栽町の「和」の雰囲気に溶け込んだ店として知られていたが、2015年10月、住宅火災の類焼を受け盆栽町の店舗を閉鎖した。その後、同町商店街の協力で商店街の複数店舗内に「つくりえコーナー」を設置し、ワークショップの企画運営などを続け現在に至る。
塚田さんは「火災の後、普段はメールやSNSでやり取りしている人たちからたくさんの励ましの手紙をいただいた。直筆の文字には力があり、紙の手紙の持つ力と暖かさを実感した。『手紙』という歴史あるすてきな文化をぜひ残していきたいとの思いから、今回の新商品を考案した」と話す。
塚田さんは「地元埼玉にこだわりたい」と、小川町の小川和紙とユネスコ無形文化遺産の細川紙、春日部市の桐箱を組み合わせた。2段式の桐箱の上段には和紙と筆ペンが収納でき、下段には手すき和紙の封筒が付いているセットもある。和紙は巻き紙になっており、必要な分を切って使う。
塚田さんは「切らずにそのまま箱ごと渡し合うと、二人だけの特別な交換日記にもなる。大人の秘密の交換日記。下段にはもらった手紙や写真などの思い出をしまっても」と話す。
「多くの人の協力を得ながら、紙にも箱にもとことんこだわった。手紙アイテムとしての完成度はもちろん見ていただきたいが、アイテムを売るというよりも『書くというきっかけ、書くことによって自分の気持ちに向き合うきっかけ』を届けたい」とも。「コンセプトは恋文だが、恋人をはじめ、奥さん、両親、子ども、お世話になっている人など自分の大切な人への思いをつづってもらえたら」と笑顔を見せる。
世界盆栽大会と大盆栽まつりの期間中、書家・森谷明仙さんのアトリエ「墨舎meisen」(盆栽町)では、森谷さんの個展と共に同商品の販売を初めて行った。
塚田さんは「思っていた以上に多くの人の手に取っていただけ感激した」と振り返る。会場で同商品を購入した、加須在住の塚越広美さんは「孫の一人が文章や絵を描くことが好きなので、大人になった時使ってもらえるようプレゼントしたい」と話す。
森谷さんは「店舗がある時から塚田さんの和ものづくりに対する熱心な思いや丁寧な対応に感動して、応援している。自分の『書』にも相性がいいと思い、『恋文』の初販売をお手伝いした」と話す。
価格はスタンダード二段式タイプ=9,000円、プレミアムとのこ仕上げの2段タイプ封筒付き=15,000円など。塚田さんによると、今後は埼玉県内・都内で販売を検討中で、電話やメールの問い合わせでも購入できる。