大宮公園小動物園(さいたま市大宮区高鼻町4)で12月23日、来園者と動物が一緒にクリスマスを祝う毎年恒例のイベント「動物園のクリスマス会」が開かれた。
5回目となる同イベント。動物への餌やりは通常、来園者は見ることしかできないが、「クリスマスの機会に来園者にも間接的に餌やりを体験してほしい」と動物用のクリスマスケーキを作るイベントとして同園職員が企画した。
イベントには親子約30人が参加。土台となる乾パンに、マッシュしたカボチャ、サツマイモ、ジャガイモなどを盛り、その上にブドウ、イチゴ、バナナ、ニンジン、カボチャ、サツマイモ、トマト、オレンジ、ドングリなどをきれいにトッピング。素材の味を重視し、調味料は使わない自然派の特製クリスマスケーキが完成した。
カピバラ好きという女性は「昨年はオレンジをトッピングしたところ、カピバラは酸味のあるものを一切食べずに残されてしまった。今年は、サツマイモやニンジン、バナナなどをバランスよく盛りつけたので、おいしく食べてほしい」と期待を寄せた。家族4人で参加した小学3年生の女児は「家でも時々料理を手伝うが、動物のためのケーキ作りは初めて。きれいにつくることができた」と満足そうな表情を見せていた。
参加者が作ったクリスマスケーキは職員が順次、カピバラ、ミニブタ、ニホンザルの獣舎に持ち込んだ。思わぬプレゼントは、あっという間に動物のおなかに収まった。