学ぶ・知る

さいたまで「こども選挙ワークショップ」 小学生が候補者への質問考える

北浦さんと子どもたちの対話によって進行する

北浦さんと子どもたちの対話によって進行する

  • 2

  •  

 「第2回さいたまこども選挙ワークショップ」が3月15日、「路地裏ガレージマーケット」(さいたま市中央区鈴谷7)で行われた。

子どもたちから挙がった「さいたま市の好きなところ」

[広告]

 「こども選挙」は、「こどもが聞いて、選んで、届ける。こどもの、こどもによる、こどものための選挙」をテーマに、実際に行われる選挙と同時に模擬選挙を開催し、子どもたちへ「リアルな学び」と「地域社会への参加機会」を提供する活動。2022年に茅ヶ崎市で発足し、現在は国内14の地域で行われている。さいたま市では2023年に行われた県議会議員選挙の南第6区を対象に初めて行われた。

 今回のワークショップでは「こども選挙委員」メンバー募集に応募した市内在住の小学生12人が、5月25日に投開票が行われる市長選の立候補者へ聞きたい質問を考えた。「さいたま市の好きな点と改善してほしい点」を挙げ、今後の市政に求めるポイントを踏まえて質問内容を話し合った。

 子どもたちが考えた4つの質問、「なぜ市長になりたいですか」「住みやすい市にするためにどんな取り組みをしますか」「子どもやお年寄り、病気のある人をどう守りますか」「フリースクールについて、どう思っていますか、もっとお金を出してくれますか」について今後、実際に立候補者へ問い合わせる。回答があった場合は子どもたちに共有する。

 さいたまこども選挙創立メンバーの北浦宏幸さんは「2時間に及ぶワークショップで自分の住む街について考え、大人とは違う視点でユニークな発想をする子どもたちの真剣な姿に驚いた。選挙や政治になじみのないまま18歳で選挙権を得ても、候補者選びが難しく選挙へ足を運ぶハードルが高いように思う。自分の生活と政治との関わりの深さを学び選挙をもっと身近なことだと感じてもらえるようになれば、投票率向上にも役に立つのでは」と話す。

 小学5年生の長男と小学2年生の長女が参加した大宮区在住の40代女性は「今までは政治や選挙に興味が薄かったが、子どもたちが自分で未来を切り開いていく力やリーダーを選ぶ力を付けるために必要なことだと思い参加させた。息子は普段、学校では意見が言いにくかったりする子どもだが、同年代の子どもたちと共に学び考えながら意見を出すことを楽しんでいる。実際に自分の意見が市政に反映されるかもと思うと、やる気が出るかもしれない」と話していた。

 市長選当日は市内10区それぞれに模擬投票会場を設け、質問への回答を踏まえ、どの候補者に投票したいかを子どもたち自身で決めて票を投じる。投票した理由も書いてもらい、子どもたちからのメッセージとして各候補者へ届ける。

 同団体の中山智子さんは「模擬選挙では実際の選挙で使われるのと同じ投票箱と記載台を用意する。多くの子どもたちに来てもらい、選挙の雰囲気を体験し地域について考えるきっかけにしてほしい」と呼びかける。各会場でのボランティアも募集しているという。

  • はてなブックマークに追加

ピックアップ

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース