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大宮で22年ぶり「地図展」 大宮駅140年とさいたま市誕生25年を前に

地図展で空中写真の上を歩くさいたま市キャラクター「つなが竜ヌゥ」

地図展で空中写真の上を歩くさいたま市キャラクター「つなが竜ヌゥ」

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 地図や測量の魅力を紹介する「第58回地図展」が現在、「RaiBoC Hall(レイボックホール)」(さいたま市大宮区大門町2)で開かれている。主催は地図展推進協議会、国土地理院関東地方測量部、さいたま市。

空中写真で自宅周辺などを探す来場者

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   日本地図センター(東京都目黒区)など関連団体でつくる地図展推進協議会が1967(昭和42)年の東京開催以降、全国を巡回して同展を開催。今回は大宮駅開業140周年と2026年のさいたま市誕生25周年を前に、22年ぶりに同市で開催。開会式では清水勇人さいたま市長や河瀬和重国土交通省国土地理院長らがあいさつした。

 テーマは「さいたま市誕生25周年へのカウントダウン」。会場の床には、国土地理院が今年3月に撮影した、縦横7メートルのさいたま市全域の空中写真を敷き詰め、来場者が自分の街を俯瞰(ふかん)しながら歩くことができるようにした。江戸期や明治期の地図、市域拡大の歴史を示す資料、鉄道のまち大宮に関連した展示も並べる。

 初日から多くの人が訪れ、空中写真で自宅や通学路を探す人や、伊能忠敬の「伊能図(いのうず)」レプリカや武蔵一宮氷川神社所蔵の鳥観(ちょうかん)図などに熱心に見入る人もいた。大宮区桜木町出身の50代男性は「昔と今の地図を見比べると、子どもの頃にあった映画館やスケート場がなくなっているのが分かり、まちの変化を実感した。こうしてさまざまな地図を一度に見られるのは貴重な機会」と話していた。

 さいたま市のブースでは、同市が整備を進める「3D都市モデル」を活用したコーナーを開設。街並みを再現したドライブシミュレーターや浸水シミュレーション、市内各所や文化をモチーフにしたeスポーツゲームを紹介した。シミュレーターを体験した小学生男児は「家の周りを運転でき、ゲームみたいで楽しかった」と笑顔を見せた。このほか、国土地理院の展示ブースでは、赤青メガネを使って地形を立体的に見ることができる「ガリバー地図」の床展示も行っている。

 日本地図センター地図研究所文化事業部の大滝修部長は「地図の活用は、防災や暮らしに直結する。2022年から高校で地理総合が必修科目となり、重要性も再認識されている。子ども向け企画も準備しており、世代を超えて地図を身近に感じてもらえれば」と観覧を呼びかける。

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