さいたま市の新たなブランドを作ろうと、さいたま商工会議所と市内の和菓子店9店舗が協力して復刻した「ついたちまんじゅう」が7月1日、発売される。
2012年に埼玉商工会議所内に発足した「さいたま地域ブランド育成研究会」が、「さいたま市のブランドづくり」をテーマに研究を進めてきた同企画。埼玉県が小麦の生産地として常に上位につけていることに着目。さいたま市内にあったさまざまな風習から、小麦に縁のある「ついたちまんじゅう」の復刻に取り組み、3回の試験販売を経て今回の発売に至った。
「ついたちまんじゅう」は、7月1日(旧暦6月1日)に、その年に収穫した小麦でまんじゅうを作り、神様に供えていた風習。さいたま市内でも多くの農家が小麦を作っていた昔は、麦の収穫祝いとして作られていた伝統的な食べ物だ。しかし、市内での小麦の生産が姿を消した今、「家庭で作られているところは少ないと聞く」と担当者。
今回の企画には、市内の和菓子店から趣旨に賛同した9店舗が参加。それぞれのアイデアや技術を生かし、埼玉県産小麦を使った特徴ある「ついたちまんじゅう」を開発した。「いわば『和菓子店の競演』。その楽しさと味わいを広く楽しんでいただければ」とも。
9店のまんじゅうを一堂に集めた販売イベントは大宮駅構内で10時~20時ごろ、浦和コルソで10時~19時に行う。参加各店や与野フードセンターでも一部店舗商品を販売。