大宮駅を中心とするエリアで5月3日、複数箇所に設置されたサイクルポートで自由に自転車を借りたり返したりできる「さいたま市コミュニティサイクル」が始まった。
SuicaかPASMOをかざすと、ロックが解除されて自転車を利用できる
コミュニティサイクルは、さいたま市が2010年に大宮駅やさいたま新都心駅周辺で社会実験を行うなどして準備を進めてきた。同市は「自動車に過度に依存しない交通体系の実現」を目指し、これまでにも自転車専用通行帯の整備や、「さいたまカーフリーデー」などのイベントを通じてハード・ソフトの両面で市民への啓発を行ってきたが、今回の事業はその目玉となる。
サイクルポートはさいたま市が設置し、JR東日本企画(東京都渋谷区)を中心とした事業体が10年間運営を行う。当初は、大宮駅西口自転車駐車場(さいたま市大宮区)、三橋総合公園(西区)、大宮盆栽美術館(北区)、与野本町駅西口(中央区)の4カ所に設置。今後は、駅周辺や観光施設、民間商業施設などを中心に、5月中にNACK5スタジアム大宮(大宮区)、土呂駅第一自転車駐輪場(北区)など8カ所程度、夏までに計20カ所程度の設置を目指している。
利用は、月契約の「定期利用」(2,500円/月)、時間貸しの「一時利用」(100円/最初の30分、以降100円/時間)、「一日貸し」(500円/日)がある。定期利用の場合、120時間までであれば自宅や職場へ持ち帰ることも可能だ。利用にはSuicaかPASMOが必要で、大宮駅西口自転車駐車場の窓口登録か、ホームページで利用者登録できる。当日のみの利用であれば、SuicaかPASMOとSMSが受信できる携帯電話があれば利用できる。
真新しい自転車が設置されたサイクルポートには、興味深そうにポートをのぞき込む人が見られる。散歩で近くを通りかかった男性は、「手軽に使えそう。ぜひ使ってみたい」と話していた。
5月中はキャンペーンのため、利用者登録すれば無料で利用することができる。