大宮ソニックシティ(大宮区桜木町1)で5月3日~6日、埼玉アートフェスティバルが開催された。
チームラボ お絵かきタウンでカラフルな3D空間に触れる子どもたち(関連画像)
大宮ソニックシティオープンの30周年記念事業で、同施設を運営している公益財団法人埼玉県産業文化センターが主催する同イベント。第1回は日本フィル特別公演を4月8日に開催。同フェスティバルは30周年記念事業の第2回となる。
同イベント企画担当者の田中康士郎さんは「今回はファミリー層をメインに幅広い年代の人にアートを楽しんでもらえるよう、来場者が自ら参加して楽しめるイベントにした」と話す。
期間中は延べ2万人ほどが来場した。イベント広場ではTRFのSAMさんがプロデュースした「『ダレデモダンス』フェスティバル」が行われた。子どもから大人まで幅広い年齢層の参加者がダンスを披露し会場を盛り上げた。フェスティバルの最後にはSAMさん自らステージに立ち来場者にダンスをレクチャー。来場者はSAMさんのダンスに動きを合わせて楽しんでいた。
大宮ソニックシティ内ではチームラボが「お絵かきタウン&ペーパークラフト」を行った。お絵かきタウンでは、プロジェクターに映し出された3D空間の街に、描いた絵が車や建物として表示され、プロジェクターに触ると車のスピードが変わるなどインタラクティブな仕掛けを展開。お絵かきタウンで描いた絵は組み立てられるペーパークラフトにして参加者に配布した。
3歳の子どもと参加したさいたま市浦和区在住の男性は「自分の描いた絵がスクリーンに映り、子どもが楽しんでいる」と笑顔を見せていた。
鐘塚公園ではSMF(サイタマ・ミューズ・フォーラム)が「つなぐ」をコンセプトにさまざまなアートワークショップを行った。越谷市にアートスペースを構えるアーティストの浅見俊哉さんはカメラを使わない日光写真を使ったワークショップ「影をつかまえる 私の青空を太陽で描こう」を行った。紙の上に身近な道具を置き、紙を日光に照らした後、特殊な液体につけると、道具の模様が影絵のように浮かび上がった。
金工家の矢花俊樹さんは、ラミネートフィルムを顔に貼り付け、直接似顔絵を書くという「お顔をトレース★肖像画」というユニークなワークショップを行った。矢花さんは「家族、夫婦と普段関係を持っていても、互いの顔をじっくり見る機会はない。絵を描かない人でもトレースなら楽しみながら似た物ができる。親子で楽しんで笑いながら参加していただけた」と話す。
ほかにも日本の文化が体験できる「盆栽に触れてみよう!」「和楽器ってどんなだろう。琴を弾いてみよう!太鼓を打ってみよう!」や「『スギテツ』ワークショップ&ミニコンサート」も行った。
同イベント「ダレデモダンス」フェスティバル企画担当者の河村由紀子さんは「ソニックシティはビジネスやアーティストのライブなど貸し館として利用されている。30周年事業をきっかけに今後はイベント主催事業としてもより活用し新しいチャレンジをしていきたい」と話す。
30周年事業イベントは、2019年3月までに全7回を予定する。6月8日は「ウィーン少年合唱団」公演、10月20日は「エディタ・グルベローヴァ 最後の日本リサイタル」、11月23日~25日は「障害者アートフェスティバル in SONIC」、12月1日は「西本智実 INNOVATION OPERA ストゥーバ~新 卒塔婆小町~」、来年3月2日・3日は「さいたまゲームシティin SONIC」を行う。