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大宮で地元産ヨーロッパ野菜の料理コンテスト 県内のシェフが腕を振う

制限時間内で料理の腕を競う

制限時間内で料理の腕を競う

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 地元産のヨーロッパ野菜を用いた県内の若手料理人による料理コンテスト「さいたま市長杯 さいたまヨーロッパ野菜料理コンテスト」の最終審査会が1月20日、埼玉ベルエポック製菓調理専門学校(さいたま市大宮区仲町3)で開催された。主催は、さいたまヨーロッパ野菜研究会と協賛企業から構成される実行委員会。

洋食温菜グランプリ中田勇樹さんの作品

 ヨーロッパ野菜を通じて地域と農家をつなげ、さいたまヨーロッパ野菜の可能性を広げると同時に、埼玉の若手シェフの活躍の場をつくりたいという思いから始まったという同コンテスト。3回目の開催となった今回は、洋食冷菜部門、洋食温菜部門、スイーツ部門に加えて、新たにフリースタイル部門、給食部門が設けられた。洋食だけではなく、中華や和食、学校給食室の栄養士など、幅広いジャンルの料理人19人が県内各地から集い、腕を振るった。

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 競技者は、カリフローレ、トマトベリー、ビーツなど8種類の指定ヨーロッパ野菜と、スポンサーのメーカー商品の中からそれぞれ1品目以上を選び、1時間の制限時間内で調理する。テーブルには色とりどりのヨーロッパ野菜それぞれの特徴を生かした個性豊かな料理が並んだ。審査のための試食をするたび、一般審査員4人を含む審査員からは感嘆の声が漏れた。

 グランプリであるさいたま市長賞を受賞したのは、洋食冷菜部門は平野達也さん(大宮明生苑)、洋食温菜部門は中田勇樹さん(Ristorante Renata)、スイーツ部門は庭野満さん(ホテル ブリランテ武蔵野)、フリースタイル部門は黒澤忠史さん(かつ屋 まんてん)、給食部門は山口哲生さん(さいたま市立辻小学校)。

 ビーツの見た目をかたどった印象的な一皿で洋食温菜部門のグランプリを受賞した中田勇樹さんは自身の料理について、「ビーツもともとの見た目と火を入れたときの甘さを生かし、ビーツのおいしさを再構築できた」と話す。普段も店で使うというさいたまヨーロッパ野菜については「いつも鮮度がいい。日本人に合うような味になっている」と評価する。

 新設された給食部門でグランプリを受賞した山口哲生さんは野菜本来の甘さと色鮮やかさに着目し、カリフローレとトマトベリーを彩りに用いた。「さいたま10万人給食という取り組みで子どもたちから人気だったカリフローレで、別の料理を作りたかった。さいたまのヨーロッパ野菜は、いつも立派で新鮮なものが給食室に届く」と話す。「給食室の栄養士は普段目立たない分、うれしい。またこのような機会があれば挑戦したい」と笑顔も見せた。

 スイーツ部門グランプリ受賞の庭野満さんは「念願の優勝でとてもうれしい」と喜ぶ。カリーノケールを練り込んだチュロスを揚げた受賞料理については、「カリーノケールを使って印象的なお菓子を作りたかった。揚げることで、ケールの香ばしさを際立たせた」と話す。

 ヨーロッパ野菜研究会会長で審査委員長の北康信さんは今回のコンテストについて、「毎年コンテストのレベルが上がっている。ヨーロッパ野菜の特徴を生かし、味だけでなく見た目の華やかさを際立たせる料理が多かった」とうれしそうに振り返る。「今は2020年の東京オリンピックに向けて、国のGAP(農業生産工程管理)認証に取り組んでいる。選手村に野菜を提供し、食のおもてなしができれば」とさいたまヨーロッパ野菜への希望を膨らませる。