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さいたま市にドローンスクール 国内最大級の屋内ドローンフィールドで

ドローン操縦のデモンストレーション

ドローン操縦のデモンストレーション

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 ドローンの飛行技術を学べるJUAVAC(ジュアバック)ドローン エキスパート アカデミー大宮校(さいたま市西区佐知川)が開校して2カ月がたった。

大宮校全景(関連画像)

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 1943(昭和18)年に創立し76年目を迎える埼玉日産自動車(さいたま市中央区)をグループに持つ歴史のある地元企業サイニチホールディングスが運営するJUAVACの認定校で、埼玉県では初となる。

 練習場となる屋内ドローンフィールドは奥行き55メートル、幅33メートル、高さが11メートルという国内最大級の規模を誇る。屋外フィールドは車で10分の所にある大宮けんぽグラウンドを使い、サッカー場2面とラグビー場1面の広さがある

 ドローン事業室室長兼教官の笠原和美さんは「少子高齢化や慢性的な人手不足の中で、ドローンを社会インフラに育てていきたい。そのために必要な安全を第一に考えられる確かな知識と技術を持つ人材育成を目指している」と話す。

 教官の楢木野修さんは「当校の卒業生のネットワークを生かして災害対策にも協力できるような態勢を目指したい」と話す。ドローン活用による省力化・効率化により、「土砂崩れの現場をドローンで測量した3Dデータから、復旧に必要な土の量を短時間で自動的に計算するなど地域に貢献もできる」という。

2020年には国土交通省によるi-Construction(アイ・コンストラクション)推進に向けて、ロードマップに示されているように運用が開始されるため、ドローン測量を3Dデータとして納品する環境がすでに確立されている。それに伴い、大宮校でも、測量や非破壊検査などを必要とする建設会社や測量会社の社員の受講申し込みが相次いでいるという。

 フライト基本技術コースでは、ドローンに関する法律・安全の知識・気象学を学び、飛行技術を習得する。JUAVACドローン エキスパート アカデミーは一般社団法人ドローン測量教育研究機構(DSERO)の認定校でもあり、測量基本技術コースではまず初級で空中写真測量技術の基礎を学び、中級ではDSEROが実施する「ドローン測量(管理士・技能士)」の資格取得も目指す本格的な職業訓練コースとなる。ドローンによる非破壊検査技術を学べる非破壊検査基本技術コース(初級・中級)も用意する。

 毎月開かれている「無料フライト体験会」では、ドローン業界の現状と展望や学校のコースなどのレクチャーを受けた後、実際にプロが業務で使用するドローンを教官たちの指導の下でフライト体験する。体験に参加した東京都新宿区の40代の男性は「いろいろな機種の操縦体験が出来てよかった」という。さいたま市の40代の女性は「初めてドローンを飛ばして興奮した。貴重な話も聞けて大満足」と楽しそうに話す。

 大宮校では、プロのカメラマンでもある教官の楢木野修さんがドローンでの空撮やスマートフォンでの写真撮影のこつも伝授するという。「ドローンに初めて触れる方も大歓迎。女性の参加者も増えている。気軽に無料フライト体験にお越しいただけたら」と呼び掛ける。

 営業時間は9時30分~18時。大宮駅からバスで15分。駐車スペースは30台完備。無料フライト体験は要予約。各コースの料金は、フライト基本技術コース=25万円、測量基本技術コース初級=27万円、非破壊検査基本技術コース初級=27万円など(料金は全て税別)。各コースとも厚生労働省の「人材開発支援助成金」の要件を満たしている。

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