プラレールの立体レイアウトで、東京以西の新幹線の47駅をすべて再現した展示会「プラフェス」を、現在さいたま市北区のプラザノース(さいたま市北区宮原町1)で開催している。
プラレールで、駅と路線を忠実に再現しネットで発表するなどの活動をしている「プラレールの宿」の松岡純正さんが2016年7月から行っている同イベント。毎回異なるテーマで展示をしており、来場者は自分のプラレールを持ち込み走らせることができる「参加型の展示会」となっている。
プラザノース2階のギャラリー7部屋を使い、組み上げられたレイアウトは、3万点のパーツで東京より西の新幹線の駅47カ所を再現。制作日数は3日間で、全国から集まったプラレールの達人たち10人が1日12時間作業して組み立てたという。松岡さんは「3万点のパーツは家約3軒分の量となる。全国各地の達人たちでもなかなか開催する機会がない、かなり大規模な展示」と話す。
47駅は線路で全て繋がり、電車を走らせれば1周することが可能。新幹線の線路のほか、在来線の線路もある。新大阪駅近くには大阪城、東京駅にはレンガ造りの駅舎とスカイツリー、浜松駅の側にはうなぎ、など各地の建築や名産物をあしらい、細部まで楽しめる。
協力者の1人、鳥取でプラレールのイベントを開催している「べーやん」さんは「自分が西の人間なので、西に行くほどなじみの駅ばかりで制作にも力が入った」と話す。
松岡さんは「こういうことはやろうと思っても実際やる人はなかなかいない。それを一番にやることが面白い」と話す。巨大で複雑なレイアウトは、まず松岡さんの手書きの図面作りから始まる。細かく精密な図面を9日間ほどで書き上げたという。「ネットで実際の路線図を見ながら、地上、地下、乗り入れなどを書き込んで行き、レイアウトで実現するならどうなるかを予測する。難しくはない」と説明する。
レイアウト製作時は、プラレールの精鋭たちが協力し、皆がそれぞれに作業を進めた。松岡さんは「達人たちばかりで、僕が指示する必要もなかった。協力してくれたプラレーラーには感謝している」と話す。
上尾市から来た親子の父親は「このイベントがあることをネットで知り会社を休んできた。子どもがプラレールにはまっているので、家にもトーマスのシリーズがたくさんあるが、ここまで大きなレイアウトはさすがに圧巻」と驚く。5歳の男の子は、持参したプラレールをレイアウトで走らせ楽しんでいた。
松岡さんは「プラフェスも3年目なので大きなレイアウトを企画した。持ち込みプラレールは歓迎だが、線路が全部繋がっていて、目を離すとどこまでも走っていってしまうので、自分の電車を見失わないように」とほほ笑む。
開催時間は10時~16時。入場料は小学生以上=1,000円。6月23日まで。