「ふれあい動物園TIJOPZOO(ティジョップズー)」(さいたま市見沼区大和田町1)が9月5日、新型コロナウイルス対策に対応したふれあい動物園としてリニューアルオープンした。
本業では害虫駆除を専門とし、2016(平成28)年3月にジェトロ(日本貿易振興機構)の支援を受けベトナムにも現地法人を設立しているアイディーサービスが運営する同園。2019(平成31)年2月に現在の場所に移転してから、広い敷地を生かし本格的に「ふれあい動物園」の運営をスタートした。移動動物園の提供サービスも行う。
新型コロナウイルス拡大に伴う外出自粛で取引先のイベントがキャンセルになる中、篠崎治社長は「この社会状況は収束まで何年か続くと感じ、ソーシャルディスタンスに徹底的に配慮したふれあい動物園として再スタートしよう」と決断した。滞在時間は80分とし、完全予約制にした。予約制にすることで、近隣の道路の渋滞を起こすことなく、園内での密を避けることができ、予定も見えて管理しやすくなったという。
従来は動物たちのブースを客が回っていた。リニューアル後は冷暖房を完備した個室として間仕切りをした客のブースに動物たちがやって来るスタイルにした。各個室にはハリネズミ用の手袋や膝掛けマット、園が独自に開発した口に入っても安全な消毒スプレーを用意し、客が安心して動物たちとの触れ合いをゆっくり楽しめるように工夫している。
ヒヨコにハリネズミ、ウサギやモルモットが人気で餌やりもできる。イベントでも人気という「ヘビスレット」ではコーンスネーク(アカダイショウ)を腕に巻き付ける体験ができ、女性客は「かわいく、ひんやりして気持ちいい」とうれしそうに話していた。室外では鳥と触れ合うことができ、ハムスターレースやアヒルのレースも見ることができる。
従来行っていた、ヒヨコ100匹を連れて地域の幼稚園や福祉施設などに訪問するイベントや、「ウサギと禅」をテーマに癒やしを提供するイベントなどに加えて、さいたま市内限定で「家に呼べる動物園」も提供を開始した。コロナ禍でなかなか動物園に行きづらい状況の中、家庭のパーティーなどで孫や子供のために呼ばれるケースがあるという。篠崎社長は「新型コロナ対策に配慮した地域密着型の子どもも大人も楽しめる動物園にしていきたい」と意気込む。
ふれあい動物園は土曜・日曜・祝日のみの開園で、開園時間は11時~12時20分、12時30分~13時50分、14時~15時20分、15時30分~16時50分の4回制。各回4組ずつ。予約受付時間は平日の9時~17時(TEL 048-884-9329)。入園料は大人=500円、中高生=300円、小学生以下無料。マスクの着用必須。