さいたまスーパーアリーナ(さいたま市中央区新都心)で1月11日の開催を予定していた「令和3年さいたま市成人式」が、新型コロナウイルス感染症拡大の状況を考慮し、オンライン開催に変更されることが1月5日、さいたま市のホームページなどを通じて発表された。
さいたま市成人式は、さいたまスーパーアリーナを会場に行われ、昨年は、対象者の約77%に当たる約1万人の新成人と、約4000人の保護者が参加したという。式典後に行われる中学校の同窓生との再会の場となる「再会のひろば」などもあり、新成人たちが旧友との交流を楽しむ場ともなっている。
今年の新成人は約1万3200人。新型コロナウイルス感染症への対策を十分に行った上での式典開催を予定していたという。さいたま市の青年育成課の担当者は「一生に一度の特別な機会なので、なんとか行いたいと準備を進めてきた。新成人の皆さん、保護者の皆さんにはご迷惑をお掛けして大変申し訳ないが、ご理解いただけたら。オンラインでの開催となるが、なるべく喜んでいただけるような内容にできるよう急ぎ準備している」と話す。直前での変更のため、新成人への告知はさいたま市のホームページや、メディア経由での報道となるという。「できる限り広く告知している。もし知り合いに新成人の方がいたらお知らせしていただけたら」とも。
浦和区の美容院ではオンライン開催へ変更になったことで当日の着付けのキャンセル対応に追われているという。さいたま市のホームページによると、晴れ着のレンタルや美容室の予約などに関するキャンセル料、キャンセルなどによる事業者の減収についての補償には市では対応できないとしている。
浦和区の大学2年生の堺大輔さんは「行く予定にはしていた。こういう状況なので(オンライン開催への変更も)仕方ないと思う。一生に一度しかない会が無くなるほど深刻な状況であることを認識させられた。当たり前が無くなってしまった時こそ変化の時。あらゆる場面において柔軟に変化していけるのが人間だと思うので、自分も柔軟に対応しつつ、一方で自分の軸をしっかりと持ち行動していきたい」と話す。
見沼区の大学2年生の女子学生は「行く予定ではなかったが会場での開催が中止になってびっくりした。式典後の中学の同窓会も中止で残念だが、振袖をきて撮影や家族との食事を楽しみたい。コロナで何もかもが変わってしまい今後も心配だが、自分のやりたいことを最大限成し遂げられるよう考えて頑張りたい」と意気込む。
オンライン配信は1月11日からユーチューブで配信予定。当日以降も一定の期間は視聴できるよう調整しているという。詳細が決まり次第、市のホームページで告知する。