カフェギャラリー南風(さいたま市中央区本町東4、TEL 048-764-8850)が6月3日、移転リニューアルオープンした。
2009(平成21)年より沖縄料理をメインにしたカフェギャラリーを展開する同店。店主の山田ちづこさんは大宮(大宮区)と与野(中央区)で不登校の子どもを含む小中学生を対象にした学習塾を運営していたが、「料理や音楽、美術品や陶器など故郷沖縄の文化を伝えたい」と考え、与野本町(中央区)に同店をオープン。飲食提供のほか、手作り作家による展示販売会、三線教室や講談教室などの講座、コンサートなどさまざまなイベントを毎月開催し、地域の人に親しまれていた。
コロナ禍の影響で売り上げも落ち込み、一時は閉店して大宮に帰ろうと考えていた山田さん。そんな中で子どもたちに食事を提供する子ども食堂や寄付などで集めた食料品を必要な家庭に届けるフードパントリーを始め、その活動を通して地域の人たちとの「縁」を再確認。心機一転、同町内で新しい店舗物件を見つけ、続ける決心をしたという。
新店舗は3階建てで、1階は飲食店として今まで通り沖縄料理をメインにした食事を提供。2階はギャラリー、3階は教室と、さまざまな取り組みが同時にできるようになっている。テーブルと椅子は琉球松で作られており、タペストリーは紅型(びんがた)で染めた芭蕉布の柄など、店内のインテリアは沖縄アートで統一している。「これから学習支援、絵画教室、音楽教室など、子どもからシニアまで学べる場所を提供できれば」と山田さんは話す。同店では貸し教室や貸し会議室などの利用も受け付ける。6月3日に開いたオープニングイベントでは40人以上が参加し、三線の演奏を披露し、沖縄料理を提供した。
「さまざまな目的で利用できる地域の居場所をこれまで以上に目指していく。学び、交流し、食べる、『地域食堂』として運営することができれば」と山田さんは意気込む。
営業時間は11時~15時(水曜・金曜・土曜は17時~20時の夕方営業も行う)。木曜・日曜定休。