ビジネストークイベント「100年MIX Talk & Work」が1月28日、「渋沢MIX」(さいたま市大宮区吉敷町4)で行われた。主催は、県内企業の支援や地域活性化に取り組む「ローカルデザインネットワーク」(宮町)。
埼玉県内に900社以上ある「100年企業」と言われる長寿企業の知恵と現代の革新的な視点を掛け合わせ、次の100年を照らす組織づくりを考える同イベント。2回目となる今回は「住まい方の100年とその未来」をテーマに、建築と造園の専門家が登壇した。
初めにナビゲーターを務める主催の斉藤哲也さんが、これまでの100年の歴史を振り返り、世界と日本、埼玉の住まい方の変化を共有。トークセッションでは、1872(明治5)年創業の材木屋を原点に持つ増木グループから、増木工務店(新座市)の斉藤洋高社長と、環境保全や教育活動を手掛ける「green4」(高鼻町)代表理事で造園デザイナーの鈴木圭介さんが登壇した。
斉藤洋高さんは、同社が展開する「ナリワイ(商い)」のある分譲住宅「のきの根」などの事例を紹介。「土を残して、緑を植える」というコンセプトに基づき、単なる住宅建設にとどまらない、地域性を生かした未来のまちづくりについて語った。鈴木さんは、武蔵一宮氷川神社の「鎮守の杜100年プロジェクト」の取り組みを紹介。300件以上の庭造りや環境保全活動の経験から、持続可能な住環境における自然との共生の重要性を説いた。
後半のワークショップでは、参加した経営者や起業家らが隣席のメンバーと意見を交換。登壇者の話をヒントに「100年続く秘訣(ひけつ)とは」「自身の活動が長く愛されるために何が必要か」をテーマに、会場全体で熱心な議論が交わされた。
斉藤哲也さんは「老舗が守ってきた長期的な視座と、新世代が考える今の時代に必要とされる視点が混ざり合うことで、暮らし方・働き方の未来に不可欠な事業のヒントが見えてきた。今後はシリーズ化し、この場所から渋沢栄一スピリットを持つ多様な『MIX』を生み出していきたい」と意欲を見せる。