金属とモーターを組み合わせて作る作品で知られる井村隆さんの作品展「カラクリン」が現在、「あるぴいの銀花ギャラリー」(さいたま市大宮区北袋町1、TEL 048-647-2856)で開催されている。
井村さんは真ちゅうや銅、アルミの板をたたいて巧みに折り曲げ、モーターや歯車を組み合わせて動かす「からくり」作品を作る。シーラカンスやトビウオなど、魚をモチーフにしており、羽根と車輪を付けた骨だけの魚がカラカラキシキシと音を立てながら空を飛ぶ作品や、魚の頭をした人形「ボンフリー」が飛行船のような乗り物を操縦する作品など、「あたたかな金属の質感とからくりで、命が吹き込まれたような作品」にはファンが多い。映画監督の宮崎駿さんもその一人で、三鷹ジブリ美術館には「スペースフィッシュ」が展示されている。
大阪生まれの井村さん。「幼少のころから動くものを見る度に『あれはどないして動いとんのやろう?』と思っていた。いろいろなものを分解して、メカニズムを探るのが好きだった」と振り返る。今回の作品展では、ボンフリーが空飛ぶ機械を作る様子を表現した「ボンフリーファクトリー」を展示。今回の作品展ではほとんどの時間に在廊する予定の井村さん。同作品に手を加え続け、動く部分が少しずつ増えていくという。「作品のさまざまな動きを楽しんでほしい」とも。
開催時間は11時~18時(最終日は16時まで)。入場無料。5月19日まで。