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さいたま新都心のギャラリーで童画家・鈴木悦郎さんをしのぶ「絵楽展」

今回、初公開となる「花のワルツ」「エッフェル塔」

今回、初公開となる「花のワルツ」「エッフェル塔」

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 童画家・イラストレーターとして知られる鈴木悦郎さんをしのぶ個展「鈴木悦郎絵楽展」が現在、さいたま新都心の「あるぴいの銀花ギャラリー」(さいたま市大宮区北袋町1)で開催されている。

鈴木さんをしのぶファンでにぎわうギャラリー

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 鈴木さんは雑誌の挿絵や本の装丁、子ども向けの絵本など、幅広い分野で活躍した童画家・イラストレーター。今年8月に享年89歳で亡くなるまで、多くの作品を残した。モダンで色彩豊かな作品は今なお多くのファンを魅了している。

 同ギャラリーを含むさいたま新都心のレストランやケーキ店、生花店などの集合体である「アルピーノ村」の各店舗には、鈴木さんの絵画が日頃から多く飾られている。きっかけは約30年前、鈴木さんのファンだった「アルピーノ村」マダムの阪とし子さんから、フレンチレストランの四季のメニューに合わせて春夏秋冬の花の絵を鈴木さんに依頼したこと。以来、ケーキ店「お菓子やさん」の菓子折りの包装紙やシール、紙袋やクッキー缶、各店舗のロゴなどを手掛けた。1988(昭和63)年からは同ギャラリーで毎年6月と12月の2回、個展を開いてきた。

 長年の個展開催時には鈴木さん本人が在廊することも多く、ファンも多く訪れていたという。しかし、体調の関係から個展は昨年12月を最後にしていた。

 今回の個展は、鈴木さんの没後、初めての開催。鈴木さんの弟子により、ギャラリーから発見された未発表の絵「花のワルツ」「エッフェル塔」も展示している。

 会場は、鈴木さんをしのぶ多くのファンで連日にぎわっており、遠くは兵庫や京都からも訪れている。近所に住む女性ファンは「鈴木さんの絵との出会いは10年ほど前。当初絵など全く興味はなかったが、一目で引き込まれ、以来、毎回通っている。抽象と具象が組み合わさったところや、色使いが気に入っている」と魅力を語る。会場には鈴木さんにまつわる雑誌や書籍も置き、かつてのエピソードなどにファン同士で会話に花を咲かせている。

 開催時間は11時~18時(最終日は15時まで)。入場無料。12月26日まで。

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