埼玉県内の学生による被災地支援合同アクションが2月11日、県内の大宮駅、熊谷駅、川越駅、新越谷駅で行われ、被災地支援の継続と募金を訴えた。
合同アクションを主催したのは、埼玉県内のボランティア学生ネットワーク「埼玉学生ボランティアネットワーク“わかたま”」。昨年11月に行われた被災地支援を行う埼玉県内の学生による集会をきっかけに、震災の記憶が風化しつつある現状に対し、「被災地のことを忘れない」「今私たちにできることをやろう」と、今回の企画が持ち上がった。
合同アクションには、予定を大きく超える12大学65人が参加した。学生たちは、募金を呼び掛けたほか、「被災地のことを忘れないで」と呼び掛ける新聞の配布などを行った。
熊谷駅での活動を担当した立正大学の大内洋平さんは、日頃から大学のボランティセンターで他の学生スタッフと共に毎月11日に熊谷、籠原、森林公園の各駅で街頭募金活動をしている。この日の反応について「寒いこともあり、足早に通り過ぎる人が多かった。一方で、新聞を受け取ってくれたり、私たちの活動のことを聞いてくれたりする人もいた」と語る。「私はいわき市の出身だが、地元も少なからぬ被害を受け、いまも原発被害に苦しんでいる。これから就職活動が始まるが、自分自身、今後も仕事にプライベートに、何かしらの形で被災地支援に関わり続けたいと思う」と決意を新たにしていた。
川越駅での活動を担当していた東京国際大学の工藤笑美さんは、日頃は不登校の児童を支援するボランティア活動を行っている。「今回のアクションに向けて、数カ月間準備を重ね、昨夜は興奮して眠れなかった。川越では、募金をしてくれる人、冊子を手に取ってくれる人も多くいた。一方で、視線をそらして通過する人も多く、ショックだった。道行く人に、耳に残る、心に残るような言葉を発することができず、自分自身とても悔しかった。私たちの思いを形にする方法は、まだまだあると思う。諦めずに、次のアクションを考えていきたい」と工藤さん。
昼過ぎから各駅で活動した学生は、夕方に大宮駅に集まり、全員で募金と新聞の配布を行った。この日の募金活動では、トータルで10万円以上が集まった。募金は、全額をあしなが育英会に寄付する。
同ネットワークでは今後も、学生の立場から自分たちにできる被災地の支援を行っていくとしている。