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大宮で福祉の焼き菓子コンテスト 国産素材にこだわる「ごまっちゃわーず」優勝

焼き菓子コンテストで入賞した5商品

焼き菓子コンテストで入賞した5商品

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 障がい者施設の焼き菓子コンテスト「Premium Quality Cup 2016 in SAITAMA」が6月5日、鐘塚公園(大宮区桜木町1)で行われ、川口市の「ほっとすてーしょん」が初出場で優勝に輝いた。

障がい者施設の焼き菓子コンテスト「Premium Quality Cup 2016 in SAITAMA」の集合写真

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 同コンテストは、障がい者の働く場として多くの福祉施設で製造されている焼き菓子の商品力向上を応援しようと、パレスホテル大宮(大宮区桜木町1)が2009年から毎年開催しているもの。7回目となる今年は県内の13施設がエントリーし、5団体が決勝に進んだ。

 埼玉県洋菓子協会会長など10人の特別審査員と、来場の一般審査員100人が試食し、味や見た目、実用性、食材のバランスなど9項目の基準で審査。それぞれの施設の強みを生かした菓子が出そろい、特設ステージで熱いアピール合戦が繰り広げられた。

 優勝商品の「ごまっちゃわーず」は、埼玉県産の米粉を使ったゴマ味のダックワーズ。産地の見える国産素材にこだわり、中に入れる抹茶クリームも全て手作りで試行錯誤したという。ほっとすてーしょん施設長の高橋千代子さんは「ゴマは中国産が多く、産地探しに苦労した。これまで主力商品はパンだったため、コンテストを機に菓子部門の飛躍を目指した」と、笑顔で話した。敢闘賞を受賞した同施設利用者の板澤秀一さんは、表彰式でトロフィーを高らかに挙げ、喜びの表情を浮かべた。

 優勝商品には、「パレスホテル大宮推奨焼き菓子」の称号が授与され、7月から半年間同ホテルが受託販売するほか、同ホテルパティシエの技術指導を受けられる。

 前回大会で準優勝の「夢工房翔裕園あおぞらベーカリー」(鴻巣市)は、自家栽培のイチゴジャムで作った「農園で採れたイチゴのふわぁ!!キューシフォン」でリベンジを図ったが、惜しくも準優勝となった。3位は「おごせ福祉作業所」(越生町)の「うめちとろ」、4位は「こすもす作業所」(坂戸市)の「おからdeショコラ」、5位は「幸手学園」(幸手市)の「マドベリー」がそれぞれ入賞した。

 商品の売り先が市役所内や福祉関係者にとどまり、販路開拓に苦戦している施設が多い中、埼玉では同大会が製品の質の高さを広く一般消費者にアピールする機会となっている。同ホテル業務支配人で特別審査員の小坂良二さんは「各施設のチームワークと熱い思いを聞かせていただき感動した」と話し、司会を務めた漫画家のあらい太朗さんは「このコンテストをきっかけに年々商品力がレベルアップしている。全国大会に広がれば」と期待を寄せる。

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