さいたま市産業文化センター(中央区下落合5)で10月26日、ビジネスプランコンテスト「さいたま市ニュービジネス大賞」最終選考会が行われた。主催は、公益財団法人さいたま市産業創造財団。
さいたま市の新たな地域ブランドや、市内の経済活性化につながるビジネス、子育てや福祉などの社会問題を解決するビジネス、女性が活躍するビジネスなど新規性、独創性のあるビジネスプランを一般から募り表彰する同コンテストは今年で13回目。
今回は118件の事業モデルの応募が寄せられた。最終選考会では、ファイナリスト13人が一人8分間のプレゼンテーションと7分間の質疑応答を行い、受賞者7人が決定した。
グランプリは、ベッドマットレスの丸洗い・除菌・消臭・完全乾燥の出張クリーニングサービスを展開する「日動クリーニング」(緑区)の渡邉豊文さんが受賞した。1955(昭和30)年創業の同社は、ヘルメットやブーツなどモータースポーツ用品の特殊クリーニングも手掛ける。マットレスのクリーニングは今年6月から始めた。
渡邊さんは「クリーニング業界の新しい分野として次世代に継承できる事業をと考えてきた。クリーニングに使う溶剤は殺菌力もあるため、マットレスのクリーニングが広まれば病院やホテルなどの環境衛生に貢献できるはず。受賞をきっかけに、市や県と一体となって事業を進めていきたい」と意気込む。
このほか、「さいたまブランド賞」には、バイオスキン素材を使った医療教材開発を手掛ける「レジーナ」(浦和区)の髙木治さん、「ソーシャルビジネス賞」には、シニアの見守りアプリ開発を手掛ける「リバティ・イノベーション」(浦和区)の森俊明さん、「女性起業賞」には、盆栽畳を考案した「銀虎」(見沼区)の中島歩美さん、「ものづくりスター賞」には、帝王切開手術の傷あとに使う「シリコンゲルシート レディケア」を開発した「ギネマム」(南区)の中村泰久さん、「審査員特別賞」には、「路地裏ガレージマーケット」イベントで地域活性化を目指す「路地裏ガレージ事務局」(中央区)の横山拓さんが選ばれた。学生起業賞は来場者の投票により、体育館施設の予約仲介サービスを提案する国士舘大学のグループ「PICKERS」が受賞した。