さいたま市中央区役所(中央区下落合5)の外壁に12月7日、手作りイルミネーションが設置された。
同区役所の取り組み「中央区住人十色プロジェクト」が発案したもの。同プロジェクトは、区役所の各課から1人ずつ参加の若手職員により構成され、全部で13人のメンバーがいる。「明るい区役所づくり」をコンセプトに「婚姻届提出時の記念写真撮影」や、この秋に行われた「映画上映会」など、新しい取り組みやイベントを行っている。
今回のイルミネーションは初の試み。同区役所の倉庫に眠っていた電飾3本を使い、土台のプレートは近くのホームセンターで購入し、職員が試行錯誤で仕上げた。制作時間は4~5時間、製作費用は約2,100円という。
同プロジェクトマネジャーの澤口菜子さんは「電飾の光るタイミングを利用し3つのパターンを作り、トナカイが走っているように仕上げたつもり。でもちょっと犬にも見えるかも」と笑う。「超低予算であるものを利用したので豪華なものではないが、少しでもに喜んでもらえたら」とも。
同区在住高校1年生の女子生徒は「きれい。去年まではなかったのでびっくりした。SNSに上げたい」と動画を撮っていた。
イルミネーションが設置されている壁の前の広場には、昨年までSLの車両が設置されていたが老朽化に伴い惜しまれながら撤去された。の澤口さんは「44年間あったSLがなくなり少し寂しくなってしまったので、何かしたいと思った」と話す。
澤口さんは「秋に壁を使って行われた映画上映会に続き、何かをやりたかった。でもまさか役所でグルーガンを使うような仕事をするとは思わなかった」と笑う。「至近距離で作業していたので完成して遠くから見た時に『本当に走っている』と感動した。地域の人が足を止めて見てくれたり、写真を撮っていたりするのを見るとうれしい」とも。
役所建物内の入り口付近に、高さ2メートル50センチほどのクリスマスツリーも飾られた。澤口さんは「ツリーも飾りも職員が家にあって使わなくなったものなどを寄付してもらったもの。プレゼントは空き箱をラッピングして作った。製作費はわずかなのに、かなり立派なものに仕上がってわれわれもびっくり」と話す。「飾りは中央区カラーの『赤』を基本にしている」とも。
澤口さんは「『プレゼントには何が入っているの』と子どもに聞かれたりもする」とほほ笑む。「今後何か市民の皆さんに参加してもらえる方法も考えていきたい。イルミネーションは来年もぜひやりたいし、もう少しバージョンアップできれば」とも
点灯時間は16時30分~21時。ツリーは役所の開庁時間に見ることができる。