見る・遊ぶ

世界最高の迫力目の前に-「さいたまクリテリウム」観客ら20万人興奮

さいたま新都心には、20万人の観客が訪れた(主催者発表)

さいたま新都心には、20万人の観客が訪れた(主催者発表)

  • 0

  •  

 さいたま新都心で10月26日に開催された「さいたまクリテリウム by ツールドフランス」には、県内外から20万人が観戦に訪れ、世界最高のロードレースイベントのスピードと迫力に酔いしれた。

沿道では、多くの観客が声援を送った

[広告]

 会場から徒歩圏内に住む主婦の伊庭愛子さんは、高校生の娘と一緒に観戦した。「クリテリウムのことは、地域でも話題に上っていた。柵のすぐ外側で見ていたが、選手は1.5メートルくらいの距離をものすごい速さで走り抜けていき、まるで『早送り』で見ているようだった。やはり、世界のトップ選手の迫力はすごい」と興奮気味に話した。

 17年ほど前からツール・ド・フランスをテレビで見てきたという市内在住の小暮愛一さんは、「最初にさいたま市で開催すると聞いたときは、単なる催事と思い、まさかこんなにも一流選手がやって来るとは思っていなかった。今年のツール覇者のフルーム選手が黄色いジャージーで目の前を走り抜け、感動した。注目していたキッテル選手は、アンダーパスのアップダウンに苦戦していたようで、少し残念」と語った。また、天候について「途中までの雨で路面状態が少し悪かったのが残念。コンディションが良ければ、さらに迫力があったのではないか」とも。

 自転車仲間と共に会場を訪れた東京在住の大原庄史さんは、昨年、新婚旅行を兼ねてツール・ド・フランスの本レースを現地に見に行くほどの自転車ファン。「日本はいろいろな規制があるので、都会を走るようなレースは無理と思っていた。さいたま新都心のような都会の真ん中で開催してくれて、感激した」と大原さん。新城選手のファンだという大原さんは、昨年、フランスにも持って行った日の丸に新城選手の名前を書いた旗を振り、沿道から声援を送った。「注目していたのは、新城選手と福島選手。福島選手は自分たち自転車仲間も尊敬している偉大な選手。レースの中でも見せ場をつくってくれて、最高だった」と振り返る。

 イベントの開催に向けて、市民の有志で盛り上げる活動をしていた「さいたまクリテリウムbyツールドフランスを盛り上げる市民大作戦!」の田中伸幸さんは、「開催に向けて盛り上がりに欠けているのではないかと心配していたが、あれほどの盛り上がりを見せるとは、大成功だと思う」と安堵(あんど)の表情を見せた。「自転車好きから、初めて自転車レースを見る人まで、幅広い層が来場していたように思うが、みんな一様に興奮していたのが印象的。今後、さいたま市に自転車文化が根付くきっかけになるのでは」と話した。

 コース沿道のマンションに在住の守屋真紀さんは、自宅からレースを観戦した。「新都心にこんなに人がいるのを初めて見た。こんなにすごいイベントができるのも、大規模スペースのある新都心というエリアならでは。ぜひ今後も有効活用してほしい」と話し、地元でのレース開催を楽しんだ。

 自転車ロードレースの世界最高峰がやってきた今回のイベントは、観戦した人の心に確かな足跡を残した。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース