
地域交流企画「マチミチミーツ@おおみやvol.5」が8月28日、さいたま市大宮区役所1階の「氷川の杜ひろば」で開かれ、地域住民ら約50人が参加した。主催は「アーバンデザインセンター大宮(UDCO)」。
左から山崎さん、茂木さん、主山さん、富井さん(画像提供:UDCO)
同企画は2023年に始まり、今回で5回目。地域の人々が出会い、交流を生む「まちづくりに関わる最初の一歩」を目指して開いている。マチミチミーツの名称には、街という空間だけでなく人の営みや文化を含む「マチ(街)」と、人と人をつなげる場としての「ミチ(道)」で出会い、新しい発見を重ねていくという思いを込める。
今回のテーマは「カルチャーがはじまるまち」。自らの活動を語る登壇者(トーカー)として登場したのは3組4人。アパレルブランド「BEZOAR(ベゾアール)」を立ち上げた主山幸世さんは、服作りの経験がないところからスタートし、仲間と話し合いながらブランドを形にしてきた。「やりたいことを自分で『許可』することが創造力の源泉」と振り返る。「でこぼこ書店」を運営する富井弥さんは、教育業界での経験を生かし「教育×本屋」をテーマに学習サポート教室や読書イベントを企画。子どもから大人までが本と学びを通じて集まれる場づくりを続けている。食ユニット「オオミヤシマイ」として活動する山崎奈々さんと茂木真理子さんは、それぞれが食の世界で活動しながら、ユニットとしても発酵や地元食材を取り入れた料理を通じて地域を盛り上げている。
会場では、参加者がうなずきながらメモを取る姿も見られた。後半にはグループに分かれて意見を交わす時間を設け、30代男性からは「今度、大宮で自分の作品の個展を開こうと思っている」、60代女性からは「マルシェを開きたいが、どうしたら人が集まってくれるか」など、和やかな雰囲気の中で、思いを披露する場面もあった。
山崎さんは「普段人前で話す機会はないので緊張したが、これまでの歩みを振り返り、皆さんに『まず、やってみる大切さ』を伝える貴重な経験になった」と振り返る。30代女性からも、「こんなにも魅力的な活動をしている人たちがいると知り、うれしくなった。地域の新しい一面を知ることができ、また参加したい」という声が聞かれた。
同団体の酒井伸子さんは「マチミチミーツをきっかけに地域の方の中に『この街でもっと楽しく過ごしたい』という気持ちが芽生えたら」と話す。
次回は、10月11日に行う予定。