JR大宮駅(さいたま市大宮区錦町)のコンコースで現在、ヨーロッパ原産の野菜を販売するマルシェを開催している。
ヨーロッパ原産のさまざまな野菜を手にとる買い物客(関連写真)
同マルシェは、JR東日本の地元エリアの魅力を紹介するキャンペーンの一環で、さいたま市でヨーロッパ原産の野菜の栽培に取り組む「さいたまヨーロッパ野菜研究会」が出展。
同研究会は、国内では流通の少ないヨーロッパ原産の野菜を使いたいフレンチやイタリアンレストランのシェフと、さいたま市の若手農家、種苗会社が手を組み、2013年に結成された。日本の気候にあった栽培方法を模索して、現在は11軒の農家が栽培に取り組む。地元のレストランだけでなく、「晴れの日に使いたい」と結婚式場からの注文も多く、全国約1000店舗に卸す。
同研究会事務局の福田裕子さんは「野菜の出来についてシェフから『本場を超えた』とほめられた」と話す。「ヨーロッパ野菜は味も香りも個性的。美しくカラフルなものが多く、野菜を料理の主役にできる」とも。
先月22日のマルシェに並んだのは、サラダや煮込み料理に合う葉物やトマトなど約30種類。イタリアのプーリア州原産の「チーマ・ディ・ラーパ」は、肉料理の付け合わせとしてよく使われる野菜で、今年の秋は日照不足で栽培に苦労もあったという。
ハリウッド女優のダイエットフードとして注目されている「カーリーケール」は食物繊維が豊富な野菜で、生で食べることができる。普段見かけない珍しい野菜を一般の人が購入できる機会とあって、オープンから終始人が絶えないほどの盛況となり、調理方法や野菜の特徴を書いた紹介文を熱心に読みながら選ぶ人もいた。
買い物途中で立ち寄った同市西区の中村理恵さんは、3種類の野菜を購入。「なじみのない野菜なので、料理に挑戦してみようと思った」と話した。
今後の開催は、1月12日、19日、26日。開催時間は13時~18時。