さいたま新都心のフランス料理店を中心に複数の店が集まる「アルピーノ村」の一角、「あるぴいの銀花ギャラリー」(さいたま市大宮区北袋町1、TEL 048-647-2856)で現在、地元作家・岡野友敬さんの作品展が開催されている。
優しい雰囲気の水彩画とポップなバターミルクペイントで描かれた絵約40点がならぶ
岡野さんはさいたま市(旧大宮市)生まれで、現在もさいたま市在住。幼い頃はサッカー、ソフトボール、バスケットボールとスポーツ漬けの毎日を過ごしたが、20歳の時にバスケットボールの本場であるアメリカに渡りサンタモニカカレッジに入学。美術を専攻し版画を中心に美術に触れ、その魅力に魅せられたという。
カレッジを卒業後、イタリアで3カ月の旅をしながら、ルッカにある工房でエッチングを学ぶ。帰国後、一時絵を描くことを辞めたが、息子が3歳になったのをきっかけに再び絵筆を握り、作品をSNSで発表していたところ、美術関係者の目に留まり2012年には池袋東武百貨店、2016年には銀座にある「北欧の匠(たくみ) ギャラリー祥」で個展を開いている。
同ギャラリーでは2年ぶり3度目となる今回は、作品40点余りを展示するほか、オリジナルカレンダー、ポストカード、Tシャツなどもそろえる。作品は、水彩画のほかバターミルクペイントというDIY用の塗料も使う。岡野さんは「絵の中の世界観を意識し、見た人の気持ちが温かくなるような作品を描きたい」と話す。
最初にある程度構想を練ってから、書き始めるという岡野さん。長いものだと2.3週間かかることもあるという。日常の中での気付きを絵にすることが多く、子どものしぐさからヒントを得ることもある。今回の個展のテーマである「チルアウト」はまったりする、落ち着くという意味。
岡野さんは「慣れ親しんだ地元でできることはとてもうれしい。しばらく会っていなかった昔の知り合いも見に来てくれる」と笑顔を見せる。
開催時間は11時~18時(最終日は16時まで)。5月29日、30日は休館。6月4日まで。