一点物バッグブランド「Y's445」の新しいアトリエ(さいたま市中央区鈴谷9)が5月25日、さいたま市中央区にオープンした。
バッグデザイナー&クリエーターの吉田美子さんが2005年に立ち上げた同ブランド。吉祥寺にあったオフィスとショールームをメインのファクトリー(工房)があるさいたま市に移転した。吉田さんは「吉祥寺の立地はとても良かったが、ショールームとして手狭になったため、より広い場所を探した。自宅もあるさいたま市で駅から近い場所のここを選んだ」と話す。
「みんな違って みんないい」をコンセプトにオリジナルのバッグを作り続け、今まで「お嫁に出した」バッグは約2300個。一つとして同じものはないという。
スウェーデン、パリ、マドリッドなどから吉田さん自ら買い付けた布やアメリカから輸入する布と、革を組み合わせて作る。大胆な柄や色の合わせ方、裏地も華やかな布地を使う、ファスナーが2色など、色鮮やかな外観が特徴的。吉田さんのバッグを7個使っているというファンが高じて、コンシェルジュとして同アトリエで働くことになった成田理子さんは「このバッグを使うようになって、着る洋服の色も華やかになった。バッグが目立つので友達からバッグを目印にしてもらうことも多く、自分のトレードマークとなっている。自分らしさが認められているようでうれしい」と話す。
見た目のデザイン性だけでなく、仕立てにもこだわる。吉田さんは「底鋲(そこびょう)が付いているので倒れないし底が汚れない。裏張りしてあるので布のバッグでもへたることなく何年も使うことができる。修理して使いたいと依頼してくださるお客さまもいて、お嫁に出したバッグが大切にされていてうれしい」とほほ笑む。
同アトリエではバッグが展示販売するほか、オーダーメードの相談や出来上がったバッグの引き渡しなどをしている。吉田さんは「バッグをお渡しする瞬間を大事にしている。バッグとその人と関わりは一期一会。バッグ一つで人生が変わるかもしれない。その人らしさの表現になってくれたら」と思いを込める。
今後、アトリエに来て見学バッグの相談などができるイベントや購入者の交流会なども計画しているという。
営業時間は不定期のためアトリエ訪問の際には事前連絡が必要。