看護師養成専門高校の埼玉県立常盤高校(さいたま市桜区上大久保)と埼玉県赤十字献血センター(見沼区深作、TEL 048-684-1511)がコラボ製作している新聞「#彩の国けんけつNEWS!!」の第2号が11月中旬、発行された。
献血者をはじめ県民への情報提供を目的とし、年4回発行を目標に2018年夏号から発行を始めた同新聞。同センターによると、埼玉県は高校生献血が11年連続全国ナンバーワンで、「全国に誇れる高校生から、埼玉の献血を盛り上げ全国にその輪を広げてほしい」と、県内唯一の5年一貫教育の看護師専門高校の同校をコラボ相手に選び、企画が実現した。
同センター企画課の松村千花さんは「高校生自身が献血の大切さを学び発信することで、同年代だけでなく、学校全体・保護者・地域への献血啓発へつながる」と話す。コラボに関わっている看護科JRC(青少年赤十字)部の学生は、赤十字の一員としてボランティア活動なども行っている。
第1号は「献血した血液ってどこへいくの??」をテーマに東松山市にある「関東甲信越ブロック血液センター埼玉製造所」を取材した。普段知る機会が少ない「献血した血液のその後」を豊富な写真と詳細な観察とともにつづっている。参加した学生は「今までは駅前で毎日呼び掛けているのはなぜだろうと思っていたが、取材を通じて血液製剤には保管期間があることや、若い人の献血が減っていることなど、献血の必要性と大切さを知った。これからは積極的に協力したい」と話す。
第2号は「はじめて献血してみたっ!!」をテーマに大宮献血ルームウエストでの献血体験を高校生の視点からリポートした。看護を学ぶ学生でも献血未経験の生徒も多く、初めて献血した学生は「献血の大切さを理解していても、怖い、クラクラするのではと不安だったが、仲良しの子たちと行き、献血ルームで食べたり飲んだりおしゃべりしたりと、楽しく不安なく協力できるような仕組みが整っていた」「赤十字のボランティアなどで献血をPRする側なのに献血したことがないのは説得力がないと思い、チャレンジした。看護師さんが優しくてリラックスできたし、人の役に立てたことがうれしい」と振り返る。
献血ルームのスタッフによると、新聞を読んだ人からは「献血の知識を深めるいいアイテム。高校生が頑張っているのでこれからも楽しみにしている」という感想が寄せられているという。
松村さんは「高校生とコラボして情報発信するのは初めての試み。一生懸命取り組んでいるので、多くの人に読んでいただけたら」と呼び掛ける。
配布場所は、県内7つの献血ルーム(大宮・越谷・川越・鴻巣・所沢・川口・熊谷)。随時同センターが参加するイベントなどでも配布するほか、同センターホームページでPDFデータを公開している。冬号は1月発行の予定。