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「ディスられてもOK」、気になる埼玉県民 映画「翔んで埼玉」観客動員数全国トップに

「翔んで埼玉」の劇場ポスターが並ぶ「MOVIXさいたま」

「翔んで埼玉」の劇場ポスターが並ぶ「MOVIXさいたま」

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 魔夜峰央(まやみねお)さんの同名漫画が原作の映画「翔んで埼玉」が2月22日、全国公開され、さいたま市内の映画館では平日も満席近くになる人気ぶりが続いている。

大宮経済新聞が行ったアンケート

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 漫画雑誌「花とゆめ」(白泉社)の1982(昭和57)年の冬の別冊、1983(昭和58)年の春・夏の別冊の3回に分けて連載された同漫画。連載当時、埼玉県所沢市に住んでいた魔夜さんが埼玉を盛大に「ディスる(=批判する)」内容となっている。2015年にSNSを中心にネット上で話題となり、「このマンガがすごい!comics翔んで埼玉」として宝島社から復刊されたところ、多くの反響を呼び、映画化が実現した。

 大宮経済新聞調べ(2月末現在)では、「翔んで埼玉を見たかどうか」の質問に、「見た・これから見たい」=70%、「見ない」=30%人と、映画の鑑賞に前向きな人が多いものの、地元の埼玉県を「ディスる」内容であることについて、「うれしい・面白い」=46%、「なんとも思わない」=39%、「イヤだ・不快だ」=4%、その他=11%と、地元が否定的な表現を受けることに対して違和感を感じる回答は少なかった。中には「ディスられることで逆に注目される機会になって良いのではないか」「埼玉は住みやすいし良い所で、一番だと思っているからどう表現されても気にならない」「自分は川越出身だから埼玉全体をディスられてもピンとこない」などの声もあった。

 同映画を制作した「東映」(東京都中央区)によると、3月20日現在の埼玉県内の動員数は約44万2000人、東京都内では32万6000人と、上映中の全国319の映画館の中で埼玉県が最も多いという。「映画の動員数は公開直後が多いのが通常だが、今回は週を重ねるごとに動員数が増えている。口コミでの広がりが大きいのではないか」とも。さいたま新都心の商業施設「コクーン」にある映画館「MOVIXさいたま」(大宮区吉敷町4)のスタッフは「公開直後の週末は朝から夜まで満席で、その後の平日もほぼ満席。今年に入ってから公開された邦画部門では断トツの人気。エンドロール中に拍手が起こることもある」と話す。

 映画化に当たり、脚本作りに協力した埼玉新聞編集管理幹(当時は編集局長)の吉田俊一さんは「ネタバレになるので具体的には言えないが、埼玉の人が見て『これは違う』という地理的なチェックをしたり、地元あるあるネタを追加で盛り込んだりした。ここまで話題になるとは思わなかったので驚いている。賛否ご意見があると思うが、見て埼玉愛を感じていただけたら」と呼び掛ける。

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