「魔女のコッペンパ」(さいたま市見沼区南中丸)が第2産業道路・大和田交差点近くのヤマダ電機の裏手にオープンして1カ月がたった。
店主の菅原宏美さんは前職で農業公園のハーブの施工管理を担当し、学ぶなかで、「ハーブで人を癒やす魔女」から着想を得て、「おいしいものを作れば人を幸せにできるのではないか」と思い立った。当時同僚だった諸田三比呂社長と関東のパン店を100軒以上回って研究。2015年に浦和区東仲町に1号店をオープンした。その後、緑区原山、浦和区高砂、そして、今年現住所の見沼区南中丸へ移転し、2017年にオープンした浦和パルコ店とともに2店舗で営業中。
本店となる「魔女のコッペンパ」は、4月13日にオープン。古民家を改築した店舗にパンの工房やカフェを併設し、ウッドデッキと、裏庭にも席を用意している。外の席は犬を連れて利用でき、広い駐車場も完備する。魔女の店主としてまたの名を「ケッセル・ホン・ファウルペルツ=やかんから生まれた物ぐさ魔女の意)」を名乗る菅原さんは「お客さんの顔を見ながらパンを作りたかった。願いがかないうれしい」とほほ笑む。
商品は地元産の小麦や国産材料を使い、コッペパンには埼玉県産小麦のハナマンテンと全粒粉、北海道産小麦を使用するほか、種子島産の洗双糖、塩は海の精、よつばの脱脂粉乳、トランス脂肪酸フリーの有機油脂などを使う。発酵して焼くまで3日間をかけ、ふっくらした食感を作り出す。その他のパンは職人歴40年以上のベテランの職人が作る。
諸田社長のお薦めのパンは「もっちりしたパンの中に大粒のチーズが入って食べ応えのある『オニオンブレッド』」(540円)や「イチゴの香りが優しい味わいの『イチゴバター』」(216円)。「その他のパンもどれもお薦めなので味わってほしい」と自信を見せる。
火曜~日曜のランチタイムは、ナポリタンのパスタランチとコロッケまたはチキンカツ、がんもなどが付くごはんランチ、パンサラダ、(以上864円)から選べる。今後はカレーライスやお子さまプレートも展開する予定だという。
デザートメニューは、平飼いの卵を使う「なめらか焼きプリン」(240円)、季節のタルトのほか、新商品として自家製シロップのかき氷とソフトクリームを始める予定。ソフトクリームにはチョコの小さな帽子がのせてあり、「魔女のソフトクリーム」になっている。
「魔女のコッペンパ」の店舗名は「おいしいおまじない」のような意味を込めて「コッペパン」ではなくあえて「コッペンパ」にした。通常のロゴマークの魔女の帽子の中に「顔」が描いてあり、帽子の先に絡んでいるスプーンは、魔女が食いしん坊だからという。
店舗入り口には魔女が定期的に発行する魔女新聞が置いてある。「もっと魔女の館にしていきたい」と菅原さんは話す。「つるし飾りのワークショップや子どもたち向けの『魔女っ子見習い』のワークショップも開催して、家族で来ていただけるような場にしていきたい。ゆったりと豊かな時間を過ごしにお店にきていただけたら」と笑顔でよび掛ける。
営業時間は、火曜~金曜=10時~18時、土曜・日曜・祝日=8時~18時(ランチタイムは11時~14時)。月曜定休。