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大宮で福祉施設の焼き菓子コンテスト 優勝は一輪草モチーフの「マフィンタルト」

優勝した「パンラッコ」のプレゼンテーション

優勝した「パンラッコ」のプレゼンテーション

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 福祉施設で作られた焼き菓子のコンテスト「Premiun Quality Cup 2019 in SAITAMA ~第10回焼き菓子コンテスト~」が6月1日、大宮駅西口の鍾塚公園(さいたま市大宮区桜木町1)で行われた。主催はパレスホテル大宮(TEL 048-647-3300)。

「ゆずしょこら」で準優勝した「晴れ晴れ」のメンバー

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 障がい者福祉施設で作られる菓子の技術指導や受託販売を行う同ホテルが、魅力的な焼き菓子を多くの一般消費者に知ってもらい、障がい者の自立支援につなげようと、2009年から開催している同コンテストは今年で10回目。この日は、埼玉県内12施設の応募の中から事前審査を通過した5施設の焼き菓子を、一般審査員100人と特別審査員10人が試食審査を行った。

 本選に進んだ5施設は、ステージ上で、製品の魅力やこだわり、工夫した点をアピール。プレゼンテーションの内容は手話で同時通訳された。壇上では施設のメンバーが、司会者でさいたま観光大使・漫画家のあらい太朗さんに試食を熱心に薦め、笑い声で盛り上がる一幕もあり、和やかな雰囲気の中審査が進んだ。

 あらいさんが「今までで一番僅差の戦いだった」と評する接戦を制し優勝したのは、「パンラッコ」(川口市)の「~一輪草咲く~ Muffintart(シナモンくるみ)」。タルト生地とマフィンを合わせ、あられ糖をあしらった焼き菓子で、中にはシナモンシュガーのフィリングが入っている。川口市安行地区に自生する一輪草を守りたいとの思いから開発した商品で、マフィンタルトは一輪草の花、ラッピングに使う緑色のリボンは一輪草の葉を表現した。

 同施設の小松原由佳さんは「目指す味と食感になかなかたどり着けず、失敗もあったが、パレスホテルの焼き菓子作り勉強会で『基本が大事』と教わったことを思い出し、試行を重ねた。いい商品にしたいという施設のメンバーみんなの気持ちが強く、最後までがんばって作り上げてよかった」と喜びの表情を見せる。

 準優勝は、「晴れ晴れ」(川口市)の「ゆずしょこら」。ベトナム産チョコレートと越生産ユズを使ったガトーショコラで、カカオ豆のロースト・皮むきから自家製チョコレートにしたものを生地に使う。施設メンバーは苦労した点について、「カカオ豆の皮むきでけがをしたこともあった」「パッケージのラッピングが大変だったが、だんだんできるようになった」と誇らしい表情を見せていた。

 3位は、「ほっとすてーしょん」(川口市)の「ごまっちゃラングドシャ」。2016年の同コンテストで優勝した看板商品「ごまっちゃわーず」をアレンジしたクッキーで、ホワイトチョコに抹茶を入れたクリームを黒ごま生地でサンドしている。

 4位は、「森のとうふ屋さんの手作り菓子工房」(所沢市)の「狭山茶ほうじ茶のおからビスケット」。スティックタイプのビスケットで、同施設の母体となるとうふ工房から出たおからと、地元産のほうじ茶を使う。

 5位は、「西れんげ草」(草加市)の「いもぷきん」。紫芋とかぼちゃを材料に使ったキューブ型のサブレで、アクセントの塩味が審査員に好評だった。

 優勝商品は7月から半年間、同ホテルで販売するほか、パティシエが同施設へ焼き菓子講習会に1年間訪問する。優勝・準優勝の2品には「パレスホテル大宮推奨焼き菓子」の称号が授与された。

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