大宮の埼玉県立歴史と民俗の博物館で、県内在住の童絵作家・池原昭治さんによる企画展「絵で語る埼玉の民話-池原昭治・童絵の世界-」が開催されている。
池原さんは、狭山市在住の童絵作家。日本各地の民話を訪ね歩き、それらを絵で表現する「童絵」という独自の画風を確立。1970年代に埼玉県に転居してからは、埼玉県内各地で民話の採集を行い、新聞の連載や著作などで地域に伝わる民話を、柔らかく温かい画風で表現してきた。また、「まんが日本昔ばなし」などのアニメーション制作者としても知られ、多くの作品で原作、演出、作画、美術を担当した。柔らかく温かみのある画風で描かれた「心のふるさと」の風景には、ファンも多い。
池原さんは狭山市や川越市の観光大使を務めているほか、同博物館の開館時にオリジナルスライド「埼玉の伝説(1~4」」の作画を担当するなど、埼玉県に縁が深いことから企画が実現した。
今回の企画は、池原さんと同博物館が協働で企画。埼玉県内の民話をテーマにした作品を中心にした約100点の原画を、「自然」「神さま」「人間」「動物・妖怪」の4つのテーマで展示しているほか、池原さんが携わった「まんが日本昔ばなし」の絵コンテやセル画などアニメーションの制作関連資料なども展示。さらに、アニメ上映会や講演会も企画している。
開館時間は9時~17時(入館は16時30分まで)。月曜休館。入場料は、一般=400円、高校生・学生=200円。9月1日まで。