日比谷松本楼ルミネ大宮店(さいたま市大宮区、TEL 048-644-8025)が1月31日、閉店する。
大宮駅ルミネ前身の駅ビル「大宮ステーションビル」の増床部We(ウィー)の1982(昭和57)年開業時から、38年間営業してきた同店。日比谷松本楼本店副支配人の内野和弘さんは「家族連れから高齢の方まで幅広いお客でにぎわった。ソニックシティやスーパーアリーナのイベント時には、夜9時過ぎに満席で行列ができることもあった。大宮はやはり人が多く集まる街」と話す。
「お客さまが楽しめるレストラン」を目指し、あたたかみのある接客を心掛けてきた。食物アレルギーへの対応、メニューには記載していないハーフサイズや塩分控え目など、客の要望にも応えてきたという。
店長の山田裕美さんは大宮出身。20年間同店で働き、6年ほど前から店長を務める。「お客さまに居心地が良いと言われるのがとてもうれしい。閉店のことを知り、『楽しみが減ってしまう』『長い間お疲れさま』と声を掛けてくれる常連さんもいてありがたい」と感謝する。
40代の見沼区の女性客は「子どもがまだ赤ちゃんの時から利用しているが、アレルギーへの配慮や、自然で丁寧な接客が本当にありがたかった」と言う。60代の浦和区の男性客は「ここのカキフライはカキの味がちゃんとしておいしい。大宮で食べられなくなるのは残念」と話す。
人気のメニューはルミネ大宮店でしか食べられない「ハンバーグパレット」(1,480円)、「オムライスパレット」(1,380円)。日比谷松本楼伝承の味「ハイカラビーフカレー」(900円)と「ビーフシチュー」(1,600円)。「38年間の大宮でのご愛顧に感謝」の特別メニュー「サンクスプレート」(2,020円)はサーロインステーキ デミグラスソース、有頭大エビフライ、カキグラタン、彩サラダ、ライスが付く。そのほか、オイスターフェアでは広島県産カキフライと岡山県産カキグラタンも楽しめる。
内野さんは「大宮の方たちは、帰り際に『おいしかった』『また来ますね』などとおっしゃってくださる方たちも多く、いつも励まされた。皆さまに感謝したい」と振り返り、山田さんは「38年間ありがとうございました。残り少ない日数だが、お越しいただけたら」と笑顔で呼び掛ける。
営業時間は11時~22時。