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大宮のカフェ「cafe CERVIN」オープン3カ月 ヨーロッパで7年修業のシェフが独立

店主の石塚さんと店を手伝う娘のりささん

店主の石塚さんと店を手伝う娘のりささん

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 大宮の「cafe CERVIN」(カフェ セルヴァン)(さいたま市大宮区高鼻町1)がオープンから、3カ月を迎える。

オーダー後皿の上で1つずつ丁寧に仕上げるという「さつまいモンブラン」

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 店主の石塚千城さんは、北海道出身。道内の有名ホテルの調理場で宴会料理やレストランの調理を4年間担当した後、料理の腕を磨くため24歳で渡仏した。現地ではスイスなどにも渡りながら、ミシュラン三ツ星レストランなど数軒で7年間修業。帰国後はフレンチレストランのシェフを務めた後、経営を学ぼうと飲食業界企業2社で計17年にわたり、営業本部長や統括料理長を務め、商品開発などにも携わった。

 石塚さんの妻が埼玉出身だったこともあり、独立にあたっては夫婦で何度も訪れたなじみのある氷川参道かいわいで5年ほど物件を探したという。現店舗で営業していた「CAFE EST」(カフェ エスト)の店主の引退を機に、2020年5月から物件と共に店名を引き継ぎ自身がオーナーになった。石塚さんは「ESTに長く通い続けた多くのお客さまに『ここが安らぎの場であることは変わらない』と伝えたくて、あえて店名や一部のメニューに名残をとどめる形でスタートした」と話す。

 今年5月には、現店名への変更とともに、自身の土台となるフレンチをベースにしたメニューを前面に出す形で店をリニューアルオープン。「CERVINは、スイスの山『マッターホルン』を意味するフランス語。海外修業した最後の地でもあり印象深い場所」と石塚さん。再出発に当たって、メニューには旬の野菜や果物を取り入れることなどを意識した。埼玉県産の素材もふんだんに使用しているという。「料理人として、その土地の思いや食材を生かすことも大切にしている。例えば狭山の『九頭竜の卵』はオムレツに最適。ホテル修業時代『感動するオムレツを作れたら一人前』と言われ練習を重ねた料理でもある。こだわりが詰まったとろとろでコクのあるオムレツをぜひ味わってほしい」と話す。「新作デザート『さつまいモンブラン』は、埼玉県産のさつまいもの甘煮をマスカルポーネクリームとさつまいもクリームに合わせ、表面をこんがり焼いたもの。まさにスイスの山のような見た目も楽しんでもらえたら」とも。

 石塚さんは「どのメニューも見た目の美しさだけではなく、特に『一口目の感動』を大切にしている。お一人さまも多く、週末と祝日にはモーニングメニューも用意しているので、本格的な料理を気軽に楽しめる場所としていつでも立ち寄ってほしい」と呼び掛ける。

 営業時間は11時~19時(土曜・日曜・祝日は9時から)。火曜定休。

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