大宮産シルクを使った新商品「氷川シルクソープ」が2月1日、発売された。開発・販売は「HANDS」(北区土呂町)。
明治後期から昭和にかけて片倉大宮製糸所をはじめとする製糸業の集積があった大宮。同社の平岡雅康社長は、生まれ育った大宮がかつては「製糸のまち」だったと知り、製糸業に興味を持ったという。
「大宮産の絹糸で、純国産シルクの製品を作りたい」と平岡さんは、2021年3月に同社を設立、養蚕を開始した。シルクの原料に必要な大量の絹糸を生産する前に、まずは大宮産のシルク製品を復活させようと、シルク繊維を原料にせっけん「氷川シルクソープ」を開発。発売した。
シルク繊維に含まれる保湿成分「フィブロイン」は高級エステの施術などにも使われていると説明する平岡さんは「きめ細かでしっとりした洗い上がりになる。男性・女性問わず使ってもらえるよう、ジェンダーレスなイメージのパッケージに仕上げた」と話す。男性の購入も多いという。
平岡さんは「日本の養蚕業はかなり危機的な状況にあると思う。人類が5000年以上続けてきた養蚕を絶やしてはいけないとチャレンジすることにした。今後は市内の農家と連携して桑の栽培を始める。夢は大宮産のシルク布地でスカジャンを作り、世界に販売していきたい」と意気込む。
価格は、12グラム=600円、40グラム=1,800円、80グラム=3,300円。大宮駅東口の「まるまるひがしにほん」のほか、同社ホームページなどで購入できる。