会津地域の食材を紹介する「春のまんてん会津フェア」が5月28日から、さいたま市内の飲食店で行われる。
さいたま市と連携協定を結んでいる会津若松市が2021年夏より行っている同フェア。会津若松市役所商工課地場産業振興グループの坂内恵さんは「コロナ禍で自由に旅行ができない中、さいたま市の皆さんには会津地域の食材を使った料理を市内の飲食店で楽しんでもらう機会として、飲食店の皆さまには会津地域の生産者・加工業者の方とつながる機会となればと企画した」と話す。2021年7月・11月、それぞれ1カ月間、市内の飲食店が同市の食材を使ったメニューを提供した。今回が第3弾となる。
フェアに先立ち5月16日、大宮のシェアキッチン「CLOCK KITCHEN in Seagull」(さいたま市大宮区宮町1)で食材試食会が行われた。参加を検討する飲食店の運営者やスタッフが集まり、会津若松市から来たシェフから素材や調理法についての説明を聞きながら試食した。
この日使われた素材は、福島県の生産量が全国5位で、そのうち90%ほどを会津地域で生産しているアスパラガス、平家の落人が愛玩用として連れて来たのが起源ともいわれる「会津地鶏」、温泉水から採れる「山塩」で、調理には会津産のしょうゆ、ドレッシングなども使われた。
温浴施設「ラビスパ裏磐梯」(福島県耶麻郡北塩原村)で総料理長を務める榎本季一シェフは「アスパラガスは根元にうまみが詰まっていると農家の人に教えてもらったので、根元もおいしく食べられる調理法を選んだ。地鶏も低温で調理しないと固くなるため、そうならないようなコツを伝えた。皆さん、料理人なのでちょっとしたコツを伝えるだけで、食材の良さを生かしてもらえるはず」と話す。
大宮駅東口・南銀の手打ちそば店「春日」の纐纈武志さんは「アスパラガスを根元まで全部食べるというのが新鮮だった。実際に試食できる機会はありがたい。フェアに参加して、アスパラガスの天ぷら、ソテーなどつまみメニューとして提供できたら」と話す。
参加店は「まるまるひがしにほん」のホームページで確認できる。6月28日まで。