子どもと一緒に農業体験をして、収穫した農作物を一緒に販売する商売体験を通じてマネー教育も行うプロジェクト「あきないキッズ」が、ステラタウン(さいたま市北区宮原町1)で開催される「おイモカーニバル」と、大宮駅周辺で開催される「鉄道ふれあいフェア」に、石焼き芋屋として出店する。
11月12日に大宮銀座通り商店街で開催された「さいたまホタテ祭り」では100個用意した焼き芋が1時間で完売した
さいたま市内の跡継ぎが不在で遊休耕作地となっていた約2反5畝(約2,500平米)の広さの畑を活用して、サツマイモをはじめとした農作物を作り、それらを市内で販売する同プロジェクト。
主催している星野邦敏さんは、「サツマイモの苗は1本30円前後が相場。それを5月中旬~下旬に植えて10月に収穫する。1本の苗から3~5個の芋ができるので、サツマイモのまま販売すれば1個150円くらい、焼き芋にして販売すれば1個300~700円くらいになる。自分に子どもが生まれて、小さい頃から物を作って売る商売の体験をしてほしいと思った」ことから同プロジェクトを始めた。「焼き芋の販売は初めてだったが、11月12日に大宮銀座通り商店街で開催された『さいたまホタテ祭り』では、100個用意した焼き芋が1時間で完売し、オペレーションを確認した。子どもたちと一緒に販売して、売上から費用を差し引いた利益として得たお金の使い方を親子で一緒に考えることで、子どもにとって商売やお金がより身近になれば」と意気込む。
「商売の基本は、物を作って売るか、物を仕入れて売るか、と感じている。私自身もサラリーマン家庭で生まれ育って、小さい頃の原体験には決まった日にお小遣いやお年玉をもらうくらいしかお金との接点が無かった。27歳でゼロから1人で商売を始めた頃にも初めは勝手が分からなかった。創業して億単位の年商規模の会社にするまでに10年以上掛かったが、もし初めから今の知識や経験があればもっとやり方があったと思っている。子どもの頃の体験の1つに『商売をしたことがある』ことが、その子の将来の何かに繋がれば」と星野さん。
「子どもの頃の原体験として、自分で物を売った思い出があれば、将来に自分の判断で何かを行う時にも敷居が下がると思うし、小さい頃から商売に接することで見え方が変わって物事を考える選択肢の幅も広がると思う。将来起業しなくても、何かあったら転職や副業(複業)をいつでもできるという自信や精神的安定にも繋がれば」とも。
サツマイモの品種は、畑で採れた紅あずま、紅はるか、シルクスイートの3種類を用意。基本は焼き芋として販売するが、大きくなりすぎたサツマイモは詰め放題として販売する予定という。
「おイモカーニバル」は11月23日と26日の11時~16時、「鉄道ふれあいフェア」は11月25日の9時30分~16時。イベントで焼き芋販売の商売体験をしたい子どもはホームページより募集している。