「さいたま市長杯 さいたまヨーロッパ野菜料理コンテスト」の最終審査会が1月21日、プラザノース（さいたま市北区宮原町1）で開かれた。主催はさいたま食文化未来創造プロジェクト実行委員会。

激戦の洋食部門で市長賞を受賞した荒井則行さんの「トレビスのコンパレゾン」

　2016（平成28）年に始まり、今年で8回目となる同コンテスト。さいたま市の特産品であるヨーロッパ野菜の普及と、さいたま市の食文化を盛り上げていくことを目的に始まった。実行委員会事務局を務めるキユーピーの草開治子さんによると、「市長杯」として毎年開催されている料理コンテストは全国的にも珍しいという。

　コンテストはプロの料理人を対象とした「洋食部門」「フリースタイル部門」「スイーツ部門」、市内の学校給食を対象とした「学校給食部門」、アマチュアの家庭料理を対象とした「一般部門」の5部門から成る。今回は全国から60件を超える応募があり、当日は最終審査会として、一般部門を除く4部門の調理審査が行われた。

　審査の結果、市長賞を受賞したのは以下の5人。プロ・洋食部門＝荒井則行さん（SACULA DINER）、プロ・フリースタイル部門＝中村守さん（カフェ イチカ）、プロ・スイーツ部門＝阿左美侑加さん（清水園フサ）、学校給食部門＝山口哲生さん（さいたま市立与野西北小学校）、一般部門＝赤羽道子さん（さいたま市在住）。

　「カリーノケールのクレープ ホワイトチョコのソース」でスイーツ部門市長賞を受賞した阿左美侑加さんは、「カリーノケールを揚げて食べやすくして、少し塩気を効かせた。クレープの甘みとケールの塩気、苦味の一体感が審査員から好評だったので、店でもメニュー化したい」と話した。

　「カーボロネロと豚肉の中華丼、カリフローレと茎わかめのピリ辛ごま和（あ）え」で学校給食部門市長賞を受賞した山口哲生さん（与野西北小学校）は「ヨーロッパ野菜の個性的な風味は中華にもよく合う。昨年12月に給食メニューとして提供し、児童からも好評だった」と振り返る。

　実行委員会委員長の北康信さんは「どの作品からもヨーロッパ野菜の味わいと魅力を伝えようとする意志が伝わってきた。近年は小中学校の食育にもヨーロッパ野菜が取り入れられており、来年度は子ども向け部門を新設したい」と意気込む。