自由なアート遊びスペース「CREP（クリップ）さいたま芸術劇場店」（さいたま市中央区上峰3、 TEL 080-4778-6964）が3月1日、オープンした。運営は明正堂（東京都荒川区）。

木村歳一社長（中央）とスタッフ

同店は築地店（東京都中央区）に続き2店舗目で、県内の出店は初。「CREP」 はCreative play groundの略で「アート遊びを通して創造力や思考力を身につける場所」の意味を持つという。さいたま芸術劇場リニューアル工事前はレストランだったスペースを「絵本・図鑑」「絵の具」「粘土」「木工」のエリアに分け改装。子どもから大人まで、好きなエリアで自由に遊ぶことができるアートな空間となった。

今回の出店について、同社の木村歳一社長は「さいたま芸術劇場のリニューアルに関わっていた方に『小さな子どもがいる家庭も気軽に利用してもらえる施設を募集している』と声をかけてもらい応募した」と振り返る。

　「絵の具エリア」では画用紙だけではなく、床や壁、アクリル板などにダイナミックに絵を描き、生まれて初めて絵の具を体験する子どももいるという。「粘土エリア」では土練機から練り出した土粘土（信楽焼用の土）で自由な造形を楽しめる。「木工エリア」では、のこぎりやトンカチなどの道具を使い、できた作品を持ち帰ることも可能。木村さんは「子どもたちが自由に表現しながら遊ぶことで、本来持っている感性や想像力を育み、未来を生きる力となる創造力を伸ばす手伝いができれば」と話す。

　料金は120分の利用で（子ども・大人共）1人2,000円。1歳半未満と保護者2人目は無料、きょうだい2人目以降半額になる「きょうだい割」プランも用意する。小学3年生以上は子どものみでの利用（90分）も可能だが、初回のみ保護者の同伴が必要。

　 夫と3歳、1歳の子どもと家族で訪れた30代の女性は「想像以上に絵の具まみれになって遊んでくれたので、来たかいがあった。近くに住んでいるので、このままサッと帰れるのがいい」と話す。中央区在住の小学2年の女児は「霧吹きを使ったり、手に塗ってスタンプにしたりして、自由に絵の具を使えたのが楽しかった。描いた絵で紙袋も作った」と話す。

　3月からスタッフとして勤務している佐々木清子さんは「自分の子どもも小さいときに遊ばせたかった。幼稚園や保育園などの集団生活の中でも、ここまではなかなかできない」と話す。木村さんは「親はやらせる方になってしまいがちだが、子ども大人も関係なく楽しむことが大事。劇場にも気軽に来てもらえれば」と呼びかける。同店が運営する、劇場の光の庭に面した場所にオープンしたカフェ「cafe PALETTE（カフェ パレット）」では、カレーやパスタ、埼玉県内産の野菜を使ったメニューを提供する。

　営業時間は10時～18時。予約はLINEのメッセージまたは電話から。